工場ビル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 15:42 UTC 版)
住宅委員会が設立される以前、移住事務局は住宅だけでなく、自然災害や政府の土地収容の影響を受けた家庭工場や小規模工場を対象とした工業ビルを建設した。最初の移転工場ビルは、長沙湾工場ビル(長沙灣工廠大廈)1号棟であり、1957年10月に完成した。以降、柴湾、佐敦谷、大窩口、新蒲崗、観塘、元朗、葵涌にも同様の工場ビルが建設された。建物の設計は「H型」「I型」の2種類があり、すべて7階建てである。「H型」は第一型仮設住宅と同じ形をしており、2つのウイングの中央に公共トイレや浴室を備えている。一方「I型」は単独の建物で構成され、トイレはビルの両側に設置される。 1973年、もともと移住事務局の所有していた8棟の工場ビルを住宅委員会が引き継ぎ、1973年から1984年にかけてさらに9棟の工場ビルを建設した。新しいタイプの一部ビルは7階から最大20階まで階数を増やしており、これは地形に応じて変更されている。工場ビルの需要が低減すると、住宅委員会は新たな建設を中止し、一部の工場ビルを解体して住宅や学校、オフィスビル、娯楽施設につくり変えている。現在、移住事務局が建設した工場ビルとして残存しているのは、柴湾工場ビルのみである(改装済み)。 移住事務局方式の工場ビル 長沙湾工場ビル(2006年撤去、元州邨・学校に転用) 柴湾工場ビル(2012年9月閉鎖、華廈邨・華欣楼に改装) 佐敦谷工場ビル(2005年撤去、公園に転用) 大窩口工場ビル(2007年4月閉鎖、2009年撤去、尚翠苑に転用) 新蒲崗工場ビル(2006年2月閉鎖、2007年撤去、景泰苑に転用) 観塘工場ビル(2008年9月閉鎖、2009年撤去、国際貿易センターに転用) 元朗工場ビル(1996年撤去、鳳庭苑に転用) 葵涌工場ビル(2002年撤去、葵涌邨・百葵楼・合葵楼に転用) 九龍湾工場ビル(第二型設計、住宅委員会の建設、2009年閉鎖、2010年撤去) 石硤尾工場ビル(住宅委員会の建設、賽馬会クリエイティブアートセンターに転用) 茘景邨工場ビル(住宅委員会の建設) 長沙湾工場ビル(撤去済み) 観塘工場ビル(撤去済み) 九龍湾工場ビル(撤去済み) 柴湾工場ビル 住宅委員会による新デザイン工場ビル 葵涌晋昇工場ビル(1982年7月完成) 葵涌葵安工場ビル(1979年11月完成) 長沙湾宏昌工場ビル(1984年11月完成) 屯門開泰工場ビル(1982年10月完成) 沙田火炭穗輝工場ビル(1982年9月完成) 九龍湾業安工場ビル(一号棟:1980年6月完成、二号棟:1981年4月完成) 晋昇工場ビル 穗輝工場ビル 宏昌工場ビル 業安工場ビル
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