嵩山(すやま)とトキワマンサク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/02 08:35 UTC 版)
「浜名湖ロマン」の記事における「嵩山(すやま)とトキワマンサク」の解説
浜名湖畔の西側の湖西市に、嵩山(すやま)という美しい三角形をした山がある。この山頂からも浜名湖が瞳として輝く姿が見える。この麓の地名は神座(かんざ)と言い、古代この山を崇拝した証として、中腹に神座古墳群がある。 この麓の神座には日本には三ヶ所しかないトキワマンサクの群生地がある。神座はその北限である。この三ヶ所というのは神座と伊勢神宮と熊本県の小岱山であり、いずれも古代から神々の宿る場所として知られていると同時に、それぞれ海辺に近い所にある。 前述したが不思議にも、日本の古くからの神社の多くは海辺(水辺)の近くに建てられている。これらは何を意味するのだろうか。 一つの大胆な仮説であるが、トキワマンサクは台湾、中国南部、インドなど南方に分布する樹木であり、トキワマンサクの花は、緑の葉の中に白紙を束ねたような花が咲き、いかにも神事に用いる紙垂(現在は白紙であるが以前は木綿であった。)の原型のように思えてならない。 このトキワマンサクは単なる群生地ではなく、日本形成時に神聖なる植物と崇め、信仰する人々が渡来して、聖地と考えられるこの三ヶ所に植樹をしたのではないかと思われる。 (似た実証例がある=古代、宗像三神を崇拝する人々は、日本海側の聖なる地に椿を北限の秋田まで植樹していった例がある。) 日本の形成時には、浜名湖や特に神座が聖なる地であったと考えると、興味が尽きない。嵩山頂上より水面に映り迫る日の出を見る事は、神聖な気持ちを得るようだ。現在、トキワマンサクの木だけがその事実を知っているのである。 〔周辺の観光施設〕・摩利支天・湖西連峰
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