山形県におけるクロスオーナーシップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 00:42 UTC 版)
「クロスオーナーシップ (メディア)」の記事における「山形県におけるクロスオーナーシップ」の解説
なお、各地方局でも地方紙の資本が入っているケースがあり、特に目覚ましいのは山形県にある山形新聞社(山形新聞)である。同新聞は1960年にテレビ放送を開始した山形放送(YBC、1953年のラジオ放送開始当時は「ラジオ山形」)の設立に深く関わり、現在でも山形新聞は山形県に次ぐ山形放送第2位の大株主(9.77%を保有)で、同放送のテレビ放送では同新聞の社説を紹介するYBC社説放送が放映されている。2007年には山形メディアタワーが完成し、山形新聞社と山形放送が同居してさらなる連携の強化が図られた。 さらに、山形新聞は1970年放送開始の山形テレビ(YTS、ANN系列)にも10%出資してテレビ朝日・朝日新聞社に次ぐ第3位の株主であり、1989年放送開始のテレビユー山形(TUY、TBS系列)でも10%出資して東京放送ホールディングス(TBSHD)に次ぐ第2位の株主である。1997年放送開始のさくらんぼテレビ(SAY、FNN系列)のみは資本関係を持たないが、山形県内の民放テレビ4局中3局で山形新聞が大株主となっている。加えて、山形県内のラジオは中波(AM)が上記の山形放送のみで、超短波(FM)として1989年に開局したエフエム山形(Rhythm Station、JFN系列)にも山形新聞が10%・第2位の株主として参加しているため、山形県内のラジオ放送はコミュニティ放送を除いて山形新聞が全ての放送局に影響力を持つ形となっている。 このように強力なクロスオーナーシップの成立には山形新聞の社長を1945年から1991年まで務めた服部敬雄 の意向が強く、いわゆる「平成新局」として山形新聞が資本参加しない放送局として開局したテレビユー山形とエフエム山形の設立には服部が強く反対したとされる。
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