小町田粲爾とその周辺人物とは? わかりやすく解説

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小町田粲爾とその周辺人物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 05:52 UTC 版)

当世書生気質」の記事における「小町田粲爾とその周辺人物」の解説

小町田 粲爾(こまちだ さんじ) ある私塾書生。21-22歳くらい。真面目で神経質な性格飛鳥山で、芸妓になっていた幼馴染義妹お芳こと田の次に偶然に再会するその後逢瀬を重ねるが、二人の関係知らない周囲からは、芸妓溺れているものと誤解され次第追い詰められていく。第11回品行不良として休学処分となるが、のちに復学立場上は主人公だが、特に活躍らしい活躍見せず結末でもほとんど傍観者とどまっている。そのため発表当初逍遥友人であった高田早苗は、サッカレーの『虚栄の市』(副題主人公のいない小説」)を引き合い出して本作を「主人公なきの小説」と評したモデル高田早苗だとする説があるが、逍遥は「事件虚構性格似てゐない」「小町田の性格履歴は全く半峯君(引用者注:高田早苗の号)とは無関係である」と否定している。関良一は、実際モデル逍遥自身だと推定している。 小町田 浩爾(こまちだ こうじ) 粲爾の父。官吏やくにん)だったが失職し、ある銀行属吏したやく)となる。 鈴代 常すずしろ つね) 小町田浩爾の妾で元芸妓お芳二人目養母。のち、浩爾か失職したため妾として囲っておくことができなくなり芸妓復帰して「小常」(こつね)と名乗るその後園田の妾となる。優しい性格全次郎ぜんじろうお常の兄。放蕩者でお秀情夫上野戦争の際に流れ弾に当たり死亡する。 田の次(たのじ)/お芳(およし) 本編ヒロイン柳村屋(やなむらや)の芸妓17-18歳くらい。利発な性格しっかり者幼児のときに上野戦争遭って孤児となり、ある50代女性引き取られて「お芳」と名付けられるが、その養母死んだため家を追い出されところを偶然にめぐりあった浩爾とお常引き取られ、粲爾とともに育てられる。のちに浩爾が失職したためお常囲っておくことができなくなりお常芸妓戻ったため、自らも芸妓の道へ進む。芸妓としては最初小芳(こよし)、のち二代目小常(こつね)と名乗ったが、歌舞伎役者の故沢村田之助似ている評判となったため「田の字」と呼ばれるようになり、のちに自らも「田の次」と名乗る。 実は守山友芳生き別れの妹、お袖末尾では脱籍して元の通り守山友定の娘となったことが語られる高田早苗によれば当時高田逍遥市島謙吉山田一郎石渡敏一らがよく通っていた神保町の「松月」という天ぷら屋に「お鶴」という美人女中がおり、彼女がのちに芸妓になったのをヒントにした可能性があるという。逍遥はこれについて肯定否定もしていない一方関良一は、実際モデル根津遊廓大八遊女で、のちに逍遥結婚する花紫こと鵜飼セン仙子)だと推定している。

※この「小町田粲爾とその周辺人物」の解説は、「当世書生気質」の解説の一部です。
「小町田粲爾とその周辺人物」を含む「当世書生気質」の記事については、「当世書生気質」の概要を参照ください。

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