小森外の坂田村
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 15:47 UTC 版)
佐山家 佐山慶三(慶造) 坂田村の地主の当主。小作農である畑中家の地主で毎年佐山家の蔵に小作米を納めている(小作料は7割)。 佐山貞一 佐山慶三の長男。画家。村上秀昭と同級生。 佐山仙吉 坂田村の地主の息子(次男)。父親は佐山慶三。畑中誠太郎の尋常小学校時代の同級生。畑中兄弟を執拗に迫害する。満州に派遣されるが、1919年(大正8年)7月19日の満州の寛城子事件(日本人暴行事件に端を発した日中両軍の衝突事件)で戦死。 松崎豊太 私生児。旧姓松崎。小学5年生の9月に、坂田尋常小学校へ転校してきた。大阪から坂田村に越してきて、島名字に母親と二人で住む。畑中誠太郎の同級生で親友。坂田尋常小学校卒業後、母(松崎姓)と別れ、大阪・船場の父親(渡辺)に引き取られ、渡辺姓となる。大阪の米問屋で丁稚奉公として働く誠太郎と互いに行き来する。 松崎豊太の母親… 二上山のふもとの二上村の出身。豊太の実父の妾(めかけ)。豊太が大阪の父のもとへ引き取られた後、再婚して満州へ渡るがその地で死す。 早川(柏木)はつ 孝二の大好きな教師。じつは差別を容認していた。旧姓は「柏木」。坂田尋常小学校で教員をしていたが、吉野の早川家(寺院)に嫁入りする。弟は、松川高等学校で教員を務める柏木先生。 江川先生 誠太郎の大好きな教師。差別を決して容認しなかったが夭折。 杉本まちえ 坂田村旧家の生まれ。密かに彼女へ憧れていた孝二の手を夜間握った理由が、エッタの身体は夜だけ蛇のように冷たくなると大人はいうけれど本当か、という残酷な興味本位であった。この場面、のちに事由が明かされる場面、孝二の動揺と苦悩、まちえの悔恨、などと作中通じたクライマックスへ繋がる。結局、孝二を愛する彼女は終生結婚しないまま孝二への真実を誓う。その後、坂田尋常小学校の教員となり、志村正太や川島熊夫の担任の先生となる。
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