家計・金銭問題とは? わかりやすく解説

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家計・金銭問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 08:19 UTC 版)

カール・マルクス」の記事における「家計・金銭問題」の解説

ロバートL.ハイルブローナーは「もしマルクス折り目正しく金勘定のできる人物だったなら、家族体裁保って生活できたかもしれない。けれどもマルクス決し会計帳尻を合わせるような人物ではなかった。たとえば、子供たち音楽のレッスンを受ける一方で家族暖房無しに過ごすということになった破産との格闘が常となり、金の心配はいつも目前悩みの種だった」と語っている。 マルクス家の出納帳収入に対してしばしば支出上回っていたが、マルクス自身は贅沢にも虚飾にも関心がない人間だった。マルクス家の主な出費は、マルクス仕事の関係だったり、家族中流階級教育付き合いをするためのものが大半だった。マルクス極貧なかでも三人の娘が中流階級として相応し教養をつけるための出費惜しまなかったが、そのためにいつも借金取り大家追われていた。 マルクス他者からの金銭支援生活しており、定職に就くことがなかったため、時間的精神的余裕があり、当時他の労働者考え余裕無かったことに打ち込めている。前述のように一度だけ鉄道改札係に応募しているが、あまりに字が汚いため断られている。彼が出版のために他者渡したモノ全て妻イエニーなど他者清書してもらったのであるマルクス家の収入ジャーナリストとしてのわずかな収入と、エンゲルスはじめとする友人知人資金援助マルクス家やヴェストファーレン家の遺産相続などが主だったエンゲルス支援金額について、後年マルクスに何か弱み握られているのではないか指摘されているほど莫大である。友人たちからの資金援助はしばし揉め事の種になった。ルーゲやラッサール主張したところを信じれば、彼らとマルクスとの関係が断絶した理由金銭問題だった。1850年にはラッサールフライリヒラート資金援助請うた際、フライリヒラートそのこと周囲漏らしたことがあり、マルクス苛立っておおっぴらに乞食をするぐらいなら最悪窮境陥った方がましだ。だから私は彼に手紙書いた。この一件で私は口では言い表せないほど腹を立てている」と書いている。エンゲルスの妻メアリー訃報返信として、マルクス家計窮状訴えたことで彼らの友情危機訪れたこともある。しかしエンゲルス生涯にわたって常にマルクス物心両面支え続けた。『資本論』が完成した時、マルクスエンゲルスに対して「きみがいなければ、私はこれを完成させることはできなかっただろう」と感謝した

※この「家計・金銭問題」の解説は、「カール・マルクス」の解説の一部です。
「家計・金銭問題」を含む「カール・マルクス」の記事については、「カール・マルクス」の概要を参照ください。

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