定義といくつかの事実
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/06/02 14:06 UTC 版)
環 (R, +, ∗, 0, 1) の部分環とは、R の部分集合 S で環構造を保存するものを言う。即ち (S, +, ∗, 0, 1) は環であり S ⊆ R を満足する。同じことだが、加法群 (R, +, 0) の部分群かつ乗法モノイド (R, ∗, 1) の部分モノイドとなるものということもできる。 整数環 Z およびその剰余類環 Z/nZ は、それ自身以外の(単位元を共有する)部分環を持たない。 任意の環は、適当な非負整数 n に対する環 Z/nZ に同型な、最小の部分環をただ一つ持つ。ただし、この場合整数環 Z は n = 0 に対応するものとする(Z は Z/0Z に同型)。 部分環判定法(英語版)は、任意の環 R に対して、R の部分集合が部分環となるのはそれが R の加法単位元を含み、かつ減法と乗法に関して閉じている場合に限ることを述べる。 例として、整数環 Z は、実数体 R の部分環であり、また多項式環 Z[X] の部分環でもある。
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定義といくつかの事実
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/18 02:16 UTC 版)
関数 f: Cn (resp. Rn) → C (resp. R) がラプラス作用素 Δ = ∂ 2 ∂ x 1 2 + ∂ 2 ∂ x 2 2 + ⋯ + ∂ 2 ∂ x n 2 {\displaystyle \Delta ={\frac {\partial ^{2}}{\partial x_{1}^{2}}}+{\frac {\partial ^{2}}{\partial x_{2}^{2}}}+\cdots +{\frac {\partial ^{2}}{\partial x_{n}^{2}}}} に対し、Δf = 0 を満たすとき、関数 f は調和 (harmonic) である、あるいは f は調和関数であるという。 与えられた領域 U 上の調和函数全体の成す集合はラプラス作用素 Δ の核であり、従って実ベクトル空間となる。すなわち、調和函数の和・差・スカラー倍はまた調和函数になる。 領域 U 上の調和函数 f に対し、f の任意の偏導函数はまた U 上の調和函数である。ラプラス作用素 Δ と偏微分作用素 ∂ は調和函数のクラスの上では可換になる。 幾つかの意味において、調和函数は正則函数の実解析における対応物と考えることができる。任意の調和函数は実解析的である(つまり局所的に冪級数によって表される)。これは楕円型作用素(ラプラス作用素はその例としてよく知られている)に関する一般的な事実である。 調和函数の一様極限函数はまた調和函数である。これは中間値性質をもつ任意の連続函数が調和であることから分かる。(−∞, 0) × R 上の函数列を fn(x,y) = exp(nx)cos(ny)/n と定めればこれは一様に零函数に収束するが、注意すべきはこれらの偏導函数の成す列は(零函数の導函数としての)零函数には一様収束しないことである。つまり、極限が調和であるというためには連続性と中間値性質の両方を満足することが重要であることを示している。
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