宇宙広告の試み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/05 13:46 UTC 版)
アメリカのスペース・マーケティング社は1993年に1 km²の照明看板を低軌道に打ち上げ、地球から目視が可能な「スペース・ビルボード」を提唱した。この広告はマイラー(ポリエステルフィルム)でつくられる予定であり、おおまかにいって地上から見える月と同程度の大きさと明るさを持つとされていた。しかし計算上はスペースデブリの衝突をおよそ10,000回受けることになり、十分な資金提供を得ることも難しいため結局この計画はそれ以上進展しなかった。 宇宙空間で撮影された最初のコマーシャルはイスラエルのトヌヴァ社(Tnuva)による牛乳の広告だった。これは1997年に宇宙ステーション「ミール」の外で撮られたものである。 ファストフード業界の風変わりな広告には、二度にわたる宇宙飛行を利用したピザハットのマーケティング戦略がある。2001年に国際宇宙ステーションへ真空パックした食事を届けた彼らは、つまり初めてピザを宇宙にデリバリーしたことになるし、その一年前にはズヴェズダを打ち上げた無人のプロトンロケットの脇に9 mのピザハットのロゴを掲載する契約を結んだ。それにコダック社が続き、大気圏外での耐久性をテストするため国際宇宙ステーションの外側に使われた素材に有償で会社のロゴとスローガンを載せた。 Google Lunar XPRIZEに参加しているホワイトレーベルスペース(HAKUTO)はこの宇宙広告によって、つまり複数の世界的ブランドからのスポンサー契約という形で月面でのミッションのための資金獲得を目指している。
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