太平洋側と日本海側
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 16:19 UTC 版)
東北地方は「太平洋側」と「日本海側」の2つに区分されることがある。両者の境界は、那須火山帯上にある恐山〜奥羽山脈の線、または中央分水嶺による竜飛岬(津軽半島)〜奥羽山脈とする線などがある。 この分類は、気候 による区分でよく用いられ、日本海側は脊梁山脈である奥羽山脈の西側にあるため、特に日本海側盆地(国道121号・国道13号・国道105号沿線)は冬の降雪量が多く、日本海沿岸(国道7号沿線)は風が強い地域である。一方、太平洋側は奥羽山脈の東側にあり、太平洋側盆地(国道4号沿線)は内陸性気候であるが降雪量は奥羽山脈西側ほど多くなく、太平洋沿岸(国道6号・国道45号沿線)は冬でも晴れが多くて雪がめったに降らない。夏の気候では、日本海沿岸はフェーン現象のために晴天で気温が上昇し易いが、太平洋沿岸はやませの影響で気温が低い年がある。 また、海流の面で、太平洋側は親潮と黒潮、日本海側は対馬海流(とリマン海流)の影響を受けるため、海運 の面でも「太平洋側」と「日本海側」に区分する。前近代においては、太平洋岸は波が荒く、航海が危険であるため、日本海側と比較して海運は活発ではなかった。現在は、動力を積んだ大型船の時代であり、また、太平洋ベルトに近い利点から、太平洋側の海運が活発である。
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