天然資源安全保障
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 16:42 UTC 版)
資源・エネルギーは経済活動を行い、資本の価値を増殖させていくのに欠かせない国力の前提的存在である。歴史的に見ても、資源地域を巡る領土紛争は非常に多い。戦略的に重要な資源・エネルギーとしては、鉄、アルミ、クロム、コバルト、プラチナ、石炭、石油、天然ガスなどが挙げられ、これらは近年の科学技術、工業の発展、大量消費社会の拡大から重要な価値を持つようになっている。 資源の安全保障に対する脅威には、禁輸措置、供給量の削減による価格吊り上げなどがある。代表例として1973年のOPECの原油価格引き上げが挙げられる。また自然災害や戦争などによる供給システムの停止という脅威も考えられる。第二次オイルショックはイラン革命が主な要因となって引き起こされた。 資源の安全保障の手段として、天然資源の自給自足の準備や国内における消費の抑制などの脅威の発生を予防する方法、さらに緊急事態に備えた備蓄、危機発生における対策準備などの脅威による被害の最小化を試みる方法がある。しかし、これらは大きな費用を伴う措置であるため、慎重に検討しなければいけない。
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