てんねん‐こうりょう〔‐カウレウ〕【天然香料】
天然香料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 03:53 UTC 版)
天然香料のほとんどは植物より抽出された精油や樹脂である。精油の抽出法としては水蒸気蒸留が最もよく用いられている。しかし熱に対して不安定な精油については、柑橘類のように果皮を圧搾したり、花の精油のように有機溶媒により抽出しているものも存在する。 詳細は「香木」、「精油」、および「樹脂」を参照 植物由来の天然香料は農産物であるので 収穫の時期が限られるので需要の急変に対応できない。 処理する農産物の量に対して含まれる香料の量はわずかであるので高価。 気候などにより生産量が一定しないため価格変動が大きい。 産地やその年の気候により品質が一定しない。 といった欠点がある。 動物から得られる天然香料としてはジャコウジカから得られるムスク(麝香、じゃこう)、ジャコウネコから得られるシベット(霊猫香、れいびょうこう)、ビーバーから得られるカストリウム(海狸香、かいりこう)、マッコウクジラから得られるアンバーグリス(龍涎香、りゅうぜんこう)の4種が著名である。しかし、それらを産出する動物の個体数が減少しており保護されているため、現在では合成香料によって代替され、ほとんど用いられていない。また食品素材として用いられる肉エキスや魚介エキスといった抽出物も元となった食材の香気を有していることから動物から得られる天然香料の一種と言える。
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