天体望遠鏡の中での位置づけと特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 11:18 UTC 版)
「ニュートン式望遠鏡」の記事における「天体望遠鏡の中での位置づけと特徴」の解説
天体望遠鏡として最も一般的で、代表的な存在 副鏡が平面であり、カセグレン式望遠鏡のように鏡に穴をあける必要がないため他の反射望遠鏡との比較では製作や、光軸合わせが容易であり、接眼レンズを使用し実視で観測する場合には一番広く使われている形式である。 特徴 経緯台式架台に載せる場合、接眼レンズは常に水平に覗けるので楽な姿勢で観測できる。赤道儀式架台に載せる場合は接眼レンズの向きが変化するので、その軸の回りに鏡筒を回転させる構造になっていた方が良い。 観測する方向と接眼レンズを覗く方向が違うため(ニュートン式望遠鏡の場合は)ファインダーは必須である。 ケプラー式望遠鏡との比較 屈折望遠鏡の代表的存在とされるケプラー式望遠鏡との比較では大口径の製品を安価に制作でき、口径60mmのケプラー式望遠鏡と同じような価格で100mmのニュートン式望遠鏡が購入できる。口径が同じならば三脚が低く済むため小型になる。天頂付近の観測姿勢が楽。 同じ口径ならケプラー式望遠鏡の方が安定して見えるという意見もある。筒の片方が開放なので筒中と外気温に差があると気流が起きて像の見え方が悪くなるため、冬の寒い時は観望1時間ほど前に庭に出して据えておいた方が良い。対物レンズの出来が悪いケプラー式望遠鏡は絞って使えば何とかなるが、主鏡の出来が悪いニュートン式望遠鏡はどうしようもない。天体に対し横向きで観望するため、慣れないと天体を探すのは困難である。 注意点 この望遠鏡は大型の場合、特に天頂付近を見る場合、観測者の地面や床面からの位置が高くなる。そうなると補助的な構造物が必要となったり、転落しないように注意も必要となる場合がある。 1873年の、かなり大型のニュートン式望遠鏡の例。アイピースを覗き込むために専用の塔を構築した例。 最近の大きなサイズの例で、アイピース(接眼レンズ)をのぞきこむために梯子を用意した例。天体観測は基本的に周囲が暗い時にするものなのでただでさえ モノにつまづいたりしがちであるが、こういうやり方の場合、うっかり転倒・転落・骨折などしないよう、注意が必要。
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