大神神社 (一宮市)とは? わかりやすく解説

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大神神社 (一宮市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/02 06:52 UTC 版)

大神神社

拝殿
所在地 愛知県一宮市花池2-15-28
位置 北緯35度17分29.5秒 東経136度47分35.7秒 / 北緯35.291528度 東経136.793250度 / 35.291528; 136.793250座標: 北緯35度17分29.5秒 東経136度47分35.7秒 / 北緯35.291528度 東経136.793250度 / 35.291528; 136.793250
主祭神 大物主神
社格 正一位
式内社名神大
(称)尾張国一宮
郷社
創建 不詳(10世紀以前)
本殿の様式 流造
別名 三明神
三宮明神
大神名神
花池大神神社
例祭 10月10日
地図
大神神社
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鳥居

大神神社(おおみわじんじゃ)は、愛知県一宮市花池にある神社式内社名神大社)で、尾張国一宮を称する。

祭神

祭神は次の1柱[1]

大物主神とは別に、『新撰姓氏録』大和国神別 工造条に火明命十世孫として見える大美和都禰命を祭神とする説があり、これにより尾張氏(火明命の後裔氏族)と当社奉斎氏族との同祖関係が推測される[1]

歴史

社殿
左に本殿、右に幣殿・拝殿。

創建は不詳。江戸期まで三明神三宮明神などと呼ばれていた[1]。平安中期成立の『延喜式神名帳』に記載のある尾張国中島郡「大神神社 名神大」に比定される[1]。社名は、写本によっては「大神々社」「太神社」とも表記される。『中島長利寄進状』(妙興寺文書)観応元年(1350年))では、大神の地は砥墓(現在の一宮市大和町戸塚)の北東部になるとあり、この記載が名神大社比定の傍証になる[1]

寄進 尾張國中嶋郡内田地事

合貳段者 在所暗水柳副
​四至限東大神 限西阿弥陀寺領 ​限南砥墓[注釈 1] 限北大神

(中略) — 『中島長利寄進状』観応元年七月二日

一方、他の名神大社と異なり『延喜式』臨時祭 名神祭条では当社の記載がないため、神名帳の「名神大」を衍字と見る説もあるが、肯定説では『貞観式』や臨時祭式の成立後に当社が名神大社の列に加わったためと推測する[1]。また『倭名類聚抄』に見える郷名のうちで、当地を中島郡美和郷にあてて「みわ(神/美和)」のつながりを見る説が古くからあるが、『新編 一宮市史』では拝師郷または川埼郷にあてる[1]

社伝によると、当地は熱田社(熱田神宮)の荘園(熱田庄)で、毎年旧暦7月7日には熱田社に素麺を奉納したといい、「花池」の地名はその名残とする[1]。しかし『尾張国地名考』ではこの伝承は否定されており、真偽は不詳[1]

大物主を奉斎する大和の大神氏(三輪氏)一族が来住し祭祀を担ったと見る説や、大美和都禰命を奉斎する尾張氏関係氏族が祭祀を担ったと見る説がある[1]

明治5年(1872年)5月には近代社格制度において郷社に列した[2]。現在では尾張国一宮を称し、全国一の宮会に加盟している(ただし一般的には尾張国一宮は真清田神社とされる[3])。これに関して大神神社側では、真清田神社・大神神社が対の宮であったとし、ともに一宮となったと主張している[4]。現在神職は常駐しておらず、一宮市内の大神社宮司が兼務する。

神階

表記はいずれも「大神名神」。位階は写本により異同がある。

  • 正一位(『尾張国内神名帳』熱田本)
  • 従一位[5](『尾張国内神名帳』密蔵院本、天文本)
  • 正二位上[6] (『尾張国内神名帳』国府宮本)

摂末社

現在の摂末社は、次の6社[4]

  • 六所社
  • 三島社
  • 白山社
  • 神明社
  • 招魂社
  • 素盞社

文化財

一宮市指定有形文化財

  • 木造狛犬 1対(彫刻)
    江戸時代後期、文化12年(1815年)の作。阿形・吽形の2体からなる。阿形は高さ40センチメートル、吽形は高さ45センチメートルで、いずれも檜材寄木造[7]1982年昭和57年)3月1日指定[8]

その他

神宝として刀剣3振があり、一宮市博物館に保管されている[4]

現地情報

所在地
交通アクセス

脚注

注釈

  1. ^ 「砥」は石偏に弖と書かれている。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k 大神神社(平凡社) & 1981年.
  2. ^ 明治神社誌料 & 1912年.
  3. ^ 『中世諸国一宮制の基礎的研究』 中世諸国一宮制研究会編、岩田書院、2000年、pp. 102-113。
  4. ^ a b c 境内説明板。
  5. ^ 『神社覈録 上編』(皇典研究所、1902年、国立国会図書館デジタルコレクション)413コマ。
  6. ^ 『国内神名帳』 (PDF) (文政13年(1830年)転写合本、愛知県図書館「貴重和本デジタルライブラリー」より)6コマ。
  7. ^ 一宮の文化財めぐり & 1999年, p. 191.
  8. ^ 一宮の文化財めぐり & 1999年, p. 240.

参考文献

外部リンク




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