変速システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 05:38 UTC 版)
「少年用スポーツサイクル」の記事における「変速システム」の解説
1970年代に入りレバーを一段動かせばギアが一段変わるインデックス式が可能になった。シマノでは1973年に世界初となる外装変速機の位置決め機構「ポジトロンシステム」を実用化し、さらにその後「自転車が停止した状態で、あらかじめレバーを選択したいギアのところに入れておけば、発進時の踏み出しの際に自動的にギアが変速する」という「ポジティブプリセレクトシステム」の実用化にも成功し、これを自動車のセレクターを模したデザインで少年用自転車に搭載して大きな人気を得た。この仕組みは、後に「シマノインデックスシステム (SIS)」、そして現在ロードバイクで一般的なデュアルコントロールレバーなどへと発展していく。自動車のMTのシフトレバーのようにH型のパターンで変速を行うものもあった。これらではもはやメカニカルな機構でシフトワイヤーを操作することは難しく、電動モーターによる変速機構が採用されていた。これも現代の競技用自転車の変速機構ではトップグレード等で採用されている電動のコンポーネントとして発展している。 シマノが開発した『FF System』が搭載された自転車であれば、ペダリングしていなくても自転車が進んでいれば外装変速機であっても変速可能であった。仕組みは、フリー機構がペダルとチェーンリングの間に入っており(Front Free)、自転車が進んでいればペダリングに関係なくチェーンが回転するので、変速できるという機構である。また、変速レバーを入れた後にペダルを逆回転させてもチェーンは外れない利点もある。 ナショナル自転車では手元のボタンでチェーンにオイルを注す『チェーンオイルボックスシステム』を搭載した。 少年用スポーツサイクルではフロントのチェーンリングはシングルが採用され、また比較的重い車重をカバーするために、リアのスプロケットには非常にワイドレシオのものが採用されることが多かった。その結果として、通常5速であるが巨大なロー側のギアが装着され、また、大きな変速幅を吸収する長いアームを持ったディレーラーが搭載されているという特徴を持つ。
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