地底回廊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 01:35 UTC 版)
「前哨地」の現地調査を始めたところ、3人それぞれが持つ時計が全て狂うという、奇妙な現象が起こる。どうやら土地が異常な磁気を帯びているようである。探って、掘って、前哨地の入口を発見すると、その先には地底回廊が広がっていた。日光の届かない地底にもかかわらず前方が視認できることから、回廊に人工照明が用いられていることに気づく。ゴードンは「ショゴスの組織」と言う。断章を記し、前哨地に地底回廊を築いた「人類」旧支配者が、バイオテクノロジーを用いて、原形質から燐光を発する生物を造ったのだという。壁や天井には、彼ら旧支配者の姿を象った絵が低浮き彫りにされていた。回廊にはまた、回転扉のような仕掛けまで備わっており、奇怪な音が響いてくる。 やがて3人が行き着いた部屋は、古代種族の書物庫であった。蝶番で綴じた金属製の書物は、グ=ハーン断章と同じ文字で書かれており、それらが無数に陳列されている。また壁画には、現生人類に知られざる宇宙年代記が描かれていた。太古の地球では、複数の種族が覇権争いをしていたのである。旧支配者の海底の砦が、蛸のような生物の軍勢に攻囲されている絵を見て、ゴードンは「ク・リトル・リトルだ」と呼ぶ。ゴードンは、奇怪な日記を書いたジュリアン・ホートリーの知識の源泉が、ここのような場所か、これらの書物ではないかと仮説するも、それでも納得しきれない。 やがて怪音の正体が「ショゴスの細胞が繁殖と腐敗をくり返す音」という事実に思い至る。はるかな昔に旧支配者によって地底に封じ込まれれたショゴスの細胞は、まだ死に絶えておらず生きている。危うくそいつを外に出すところだったことに気づいて、肝を冷やす。
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