土地進入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 13:25 UTC 版)
無断に他人の土地を占拠し、そこで地代も税も支払わずに生活を営む者が現ることを「土地進入」と呼び、人口稀薄な中南米諸国で極めて多いとされる。オキナワ移住地の場合、土地進入は重大な問題であった。移住地はサンタ・クルス市に近く比較的交通の便が良いため、1963年には早くも土地進入問題が発生した。 『25周年記念誌』によると、第3移住地にはUSAIDの資金によって井戸掘削や道路整備のために雇ったボリビア人がそのまま居座る「土地進入」が起きて困っているという記述がある。1974年までに、約10,000haがボリビア人によって分割されたとしている。 ボリビア革命時の農地改革以後に取得した土地であっても、自ら耕作せず3年以上放置した土地の所有権は消失し、その土地は国家に帰属するものという法令が公布されている。移民者側は3年以内に開墾するためには多額の資金が必要であり簡単なことではなかった。また、沖縄の経済発展により後継移民が居なくなったことも未開拓地が残った理由であった。 1970年9月には現地のボリビア人が土地進入の目的で組合を結成した。この組合は、日系移民者達の目に付くように、第3移住地に看板を掲げて原始林の開墾を開始した。第3移住地の日系移民者達は裁判に訴えた。一審および二審では移民者達の勝訴であった。しかし、最終審で負け、約3,500haがボリビア人開拓者に分割された。さらに1974年に第3移住地東側の約3,900haも分割された。
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