哲学と思想とは? わかりやすく解説

哲学と思想

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 04:53 UTC 版)

哲学」の記事における「哲学と思想」の解説

哲学」と「思想」を峻別するという哲学上の立場がある。永井均は、哲学学問として「よい思考」をもたらす方法考えるのに対し思想さまざまな物事が「かくあれかし」とする主張である、とする。ソクラテス以来西欧哲学流れによれば、知を愛するという議論は、知を構築する方法論じるという契機含んでおり、思考をより望ましいものにするための方法追及こそが哲学である、という主張である。ところが実際には「よい思考方法」を見出したとしても、現実適用するにあたっては「それを用いるべき」と主張の形で表出することになるため、哲学思想としてしか表現されないことになる。このため思想哲学混用避けられない。 哲学と思想を区分することのメリット具体的な使用事例発見することができ、たとえば思想史哲学史明らかに異なる。通常思想家とされない人物でも、その行動事業通して社会影響与えた場合には思想史対象となる。これに対して哲学史対象哲学者範囲とどまり哲学最大限解釈したとしても、政治家経営者哲学史論じられることはない。しかし思想史においては実務担当し世界の構造変えようとした人々思想史対象として研究対象になる、とする。 一方で小坂修平別の立場をとり、「哲学と思想の間に明確な区別はない。思想は、一般にある程度まとまった世界なり人間生についての考え方を指すのにたいし、哲学そのなかでも共通の伝統術語をもったより厳密な思考といった程度違い」 であるとする。小阪はこの区別に基づき19世紀後半から20世紀前半にかけて生まれてきた思想分析哲学現象学除けば哲学枠組みには収まらず、現代思想になるとする。

※この「哲学と思想」の解説は、「哲学」の解説の一部です。
「哲学と思想」を含む「哲学」の記事については、「哲学」の概要を参照ください。

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