吉田巖遺稿資料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 17:26 UTC 版)
先述(「郷土文化や文芸振興に関する取り組み」)の通り、吉田が遺したアイヌの文化や歴史に関する「遺稿資料」は、遺族の寄贈により帯広市図書館が保管している。この「遺稿資料」は、フィールドノートのような性格をもつ日記をはじめとする、ノート、草稿などの文書類のほか、図書、雑誌、書簡、写真などを含み、「アイヌの文化と歴史に関する膨大かつ重厚な基礎資料群」とされる。また、吉田は、日本の統治下であった台湾を視察旅行で訪れており、「遺稿資料」の中には、視察に関する手記、書簡類、視察先で入手した学校資料なども含まれ、国内外の他機関では確認できない貴重な資料もある。「遺稿資料」の中には、アイヌの生徒の作品や、生徒が家庭での伝統文化・習俗の様子などを記した提出物なども含まれており、教育実践や生活実態に関する貴重な記録になっていると同時に、著作権やプライバシー、個人の尊厳に関わる問題を含むものも少なくないため、資料の適切な活用のために、閲覧や利用に際して慎重な配慮が求められている。「遺稿資料」のほとんどは2005年までにマイクロフィルムに撮影され、マイクロフィルムあるいは原資料のコピー製本を閲覧利用できる。
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