各国の階名表記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 20:43 UTC 版)
ソルフェージュにおいては、日本では一般的にイタリア式音名をそのまま階名としても利用する(移動ド)。英語圏においては、イタリア式音名を基礎としつつ、♯は母音をiに、♭は母音をeに変えて発音する(Reの場合は元々母音がeなので♭はaに変化する)ことが行われる。Do♭、Mi♯、Fa♭、Ti♯については伝統的に使用される階名は無いが、佐藤賢太郎は発展的にこれらにも階名を割り当てている。 日本の教育音楽においては1970年ごろ、西塚智光 (1939-) は、1つの音には1つの音名があるべきとして、イタリア式音名を元に「ド デ レ リ ミ ファ フィ ソ サ ラ チ シ」という音名を提唱した。これにより、異名同音がなくなる。小学生がメロディをドレミで歌うときや、リコーダー等の楽器を演奏するときに、同じ音なのに異なる音名を用いて、歌い間違えたり指使いが混乱するのを避ける効果がある。西塚は、自身の担当する音楽の授業でこの方式の音名を指導し、雑誌「教育音楽 小学版」(音楽之友社)で発表した。これらの階名・音名は移動ド・固定ドともに用いられる(次の図を参照) 音度記号英階名佐藤式西塚式日階名ピッチクラス♭I - De - ド 11 I Do Do Do 0 ♯I Di Di De 1 ♭II Ra Ra レ 1 II Re Re Re 2 ♯II Ri Ri Ri 3 ♭III Me Me ミ 3 III Mi Mi Mi 4 ♯III - Ma - 5 ♭IV - Fe - ファ 4 IV Fa Fa Fa 5 ♯IV Fi Fi Fi 6 ♭V Se Se ソ 6 V Sol So So 7 ♯V Si Si Sa 8 ♭VI Le Le ラ 8 VI La La La 9 ♯VI Li Li Chi 10 ♭VII Te Te シ 10 VII Ti Ti Si 11 ♯VII - To - 0 『20世紀の作曲』ヴァルター・ギーゼラー著、音楽之友社刊には、12半音階の音名としてdo ro re te mi fa ra sol tu la bi si が提唱されたという記述がある。
※この「各国の階名表記」の解説は、「音名・階名表記」の解説の一部です。
「各国の階名表記」を含む「音名・階名表記」の記事については、「音名・階名表記」の概要を参照ください。
- 各国の階名表記のページへのリンク