原因と解釈
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 06:21 UTC 版)
電極電位は、界面を通過する荷電化学種の移動、界面へのイオンの特異的吸着、溶媒など極性分子の特異的吸着および分子配向を原因として電極と電解質の間の界面にあらわれる。 化学電池におけるアノードとカソードはそれぞれ独立に特定の電極電位をもち、それらの差が電池の電位差ΔVcellとしてあらわれる。 ΔVcell = Ecathode − Eanode 作用電極が平衡状態にある場合の電極電位は「可逆電極電位」もしくは「平衡電極電位」、作用電極は平衡状態になくなんらかの反応は起こっているが、正味として電流が流れていない場合の電極電位は「混成電位(英語版)」もしくは「腐食電位」と呼ばれる。平衡電極電位の測定値を標準状態に外挿することにより、特定の電気活性種の標準電極電位に変換することもある。 作用電極が非平衡状態にあり、非零の正味電流が流れている場合(ガルバニック腐食やボルタンメトリーなどはこの場合にあたる)の電極電位と可逆電位との間の差は過電圧と呼ばれ、接触するそれぞれの物質相の性質と組成、および界面における電極反応の速度論(英語版、ドイツ語版)に依存して決まる(バトラー・ボルマー式も参照)。 標準水素電極との電位差を用いて電極電位を定義することは、理想溶液中の標準水素電極は「いかなる温度においてもゼロ」と定義することと等価であり、したがって水素イオンの標準生成エンタルピーも「いかなる温度においてもゼロ」であることを含意する。
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