十和田観光電鉄モハ1200形・クハ1200形電車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/08 07:48 UTC 版)
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1922年に軌間762 mmの軽便鉄道「十和田鉄道」として開通後、1951年に軌間1,067 mmの電化鉄道として再出発を遂げた十和田観光電鉄では、観光地・十和田湖への観光客に加え沿線への学校の新設・移転が重なり乗客数が増加の一途をたどっていた。だが、1968年12月29日に発生した列車同士の正面衝突事故により損傷が激しかった制御車1両(クハ2402)が運用から離脱し、車両不足が深刻な状態となってしまった。そこで十和田観光電鉄は別の私鉄からの中古車両を導入することで不足分を補う事とし、近江鉄道、名古屋鉄道など各地の車両を視察・検討した結果、定山渓鉄道のモハ1201・クハ1211を購入する事を決定した。車両状態や電動機の出力、収容力に加え、予備部品が豊富であった事がその理由とされている。 導入に際し、各部補修に加え塗装、車両番号の変更(モハ1201→モハ1207、クハ1211→クハ1208)が実施されたが、それ以外は右運転台も含めほぼ原形のまま導入され、1970年7月10日付で竣工した。制御装置も三菱電機製のHLD式のままであったが、それ故に既存の電車との総括制御が出来ず、主にモハ1207の単独運用もしくはクハ1208との連結運用が行われていた。 運用開始後は連結器の交換や保安ブレーキの搭載などの改造工事が行われたほか、1983年には車内放送装置の更新も実施された。20年近くに渡って使用されたが、東京急行電鉄から譲渡されたモハ3603・クハ3802の導入に伴い1990年に廃車され、現地で解体が行われた。
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