北朝鮮籍漁船による掠奪と破壊行為
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 04:07 UTC 版)
「渡島小島」の記事における「北朝鮮籍漁船による掠奪と破壊行為」の解説
2017年11月、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朝鮮人民軍第854部隊に所属する木造の漁船が当時無人だった渡島小島に侵入。10人の搭乗員が10日間ほどの間に島内の施錠してあった海上保安庁の灯台施設や漁協の管理小屋、発電施設に入り、テレビ、バイク、冷蔵庫など金目の家電製品と1か月分の食糧の全て、燃料を入れていたタンクや衣類等などの多数を窃取し、ボイラーや太陽発電装置などを破壊した。被害額は1000万円に達する。 11月28日、パトロール中の警察のヘリコプターが渡島小島の湾内に不審船が停泊しているのを発見。11月29日、現場に向かった海上保安庁の巡視船が、北海道南部の松前町の沖で木造船を発見。その際、巡視船のすぐそばで木造船の乗組員が掠奪した家電製品などを海に投棄し、その一部を巡視船が証拠品として回収した。木造船は函館港沖に曳航され、任意で聴取がおこなれた。 12月8日に木造船を繋留していたロープを切断して函館港沖を1時間余りにわたって逃走したが、追いかけてきた海上保安庁の船に取り囲まれ阻止された。木造船は当初荒天のため渡島小島に一時避難していたとされていたが、12月9日、北海道警察は窃盗容疑で船長ら3名を逮捕した。残りの7人の北朝鮮人のうち1人は腹痛で入院し、6人は入国管理局に引き渡された。12月28日、札幌地検は船長を窃盗容疑で起訴した。2018年3月27日、函館地裁は船長に対し窃盗罪で懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡し、その後船長ら乗組員10人全員が強制送還された。 なお、2017年12月に寄付金を受け付ける協議会が設立され、700万円以上の寄付金が寄せられ、施設の復旧や備品の購入に充てられた。
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