勝木隼人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/14 14:26 UTC 版)
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]()
自衛隊より公表された肖像写真
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||
選手情報 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
フルネーム | かつき はやと | ||||||||||||||||||||||||||||||||
ラテン文字 | Katsuki Hayato | ||||||||||||||||||||||||||||||||
愛称 | やる気元気勝木 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
国籍 | ![]() |
||||||||||||||||||||||||||||||||
競技 | 陸上競技 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
種目 | 競歩 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
所属 | 自衛隊体育学校 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
大学 | 東海大学卒 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1990年11月28日(34歳) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
出身地 | ![]() |
||||||||||||||||||||||||||||||||
身長 | 168cm [1] | ||||||||||||||||||||||||||||||||
体重 | 63kg [1] | ||||||||||||||||||||||||||||||||
成績 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
世界選手権 | 世界選手権 50kmW:27位(2019年) 35kmW:3位(2025年) 世界競歩チーム選手権 50kmW個人:準優勝 50kmW団体:優勝 |
||||||||||||||||||||||||||||||||
地域大会決勝 | アジア競技大会 50kmW:優勝(2018年) 35kmW団体: 2位(2023年) |
||||||||||||||||||||||||||||||||
国内大会決勝 | 日本選手権 20kmW:4位(2012年) 35kmW:優勝(2025年) 50kmW:2位(2021年) |
||||||||||||||||||||||||||||||||
自己ベスト | |||||||||||||||||||||||||||||||||
20km競歩 | 1時間18分43秒(2024年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
35km競歩 | 2時間24分38秒(2025年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
50km競歩 | 3時間42分34秒(2021年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||
編集 ![]() |
勝木 隼人(かつき はやと、1990年11月28日[2] - )は、日本の男子競歩選手。
2025年世界陸上選手権東京大会男子35km銅メダル。2018年ジャカルタアジア大会男子50km金メダル。2021年開催東京オリンピック出場。2023年開催杭州アジア大会35km混合男女団体銀メダル。
福岡県出身[2]。東海大学卒業。自衛隊体育学校所属の幹部自衛官(2025年9月現在、1等陸尉[3])。
経歴
大野城市立平野中学校、福岡県立武蔵台高等学校卒業。陸上競技は中学校から始め、高校では中距離が専門だった[4]。
箱根駅伝に憧れて入学した東海大学では1年の冬からマネジャーを務めていたが、2年の春にコーチの勧めで競歩を始めた[4]。すぐに頭角を現し、日本インカレでは2011年、2012年に10000mWを連覇した。在学中にも実業団チームから採用の話があったものの実現には至らず卒業後はアルバイト生活をしながら競技を続け、2014年に自衛隊へ一般隊員として入隊[4]。2015年に社会人競歩の強豪である自衛隊体育学校への入校を認められると、専門種目を50km競歩に転向した。
2017年10月、全日本競歩高畠大会を優勝すると、翌年5月の世界競歩チーム選手権では、個人準優勝、団体優勝の成績を収めた。ジャカルタで開催された同年8月のアジア大会50kmでは、歩型違反でピットレーンに5分間の足止めを受けたものの、4時間03分03秒で優勝した[5]。
2019年の世界陸上競技選手権ドーハ大会にも出場し、暑熱環境下での活躍が期待されるも、体調不良により27位に終わった。
2016年に結婚。2019年9月20日に第一子となる長男が誕生した[6]。
2021年4月の日本陸上選手権男子50kmで自己ベストの3時間42分34秒を記録した[2]。6月22日、コンディション不良により2020年東京オリンピック日本代表を辞退した鈴木雄介に代わり代表に繰り上げられた[7]。8月6日の東京オリンピック男子50km競歩では、序盤に靴紐が解けたのが響き、4時間06分32秒の30位だった[8][9]。
2022年4月17日の日本陸上選手権男子35kmでは、通過タイムで30kmの日本記録を更新するも2時間30分41秒で5位[10]。
2023年4月16日の日本陸上選手権男子35kmでは、2時間28分53秒の自己ベストで4位となった[11]。
同年10月、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響で1年遅れて開催された2022年アジア競技大会に出場し、混合男女団体35kmで銀メダルを獲得した[12]。
2024年3月17日、同年のパリ五輪の代表選考会を兼ねた第48回全日本競歩能美大会の男子20kmに出場し、日本歴代10位の1時間18分43秒で優勝した。この記録で日本陸連が定めたパリ五輪派遣設定記録(1時間19分30秒)を突破したものの、選考基準で優先される日本選手権20km競歩の上位3名が同記録を突破しているため、パリ五輪内定にはならなかった[13]。勝木は本大会の前に所属先から引退勧告を受けていたが、競歩界でも導入が進み始めていた厚底シューズを履く決断をし、苦手だった20kmで優勝したことで一転して現役続行を勝ち取った[14]。
2025年3月16日の日本陸上選手権男子35kmでは、日本歴代4位の2時間24分38秒で優勝した。この大会は9月の世界陸上選手権東京大会の代表選考会を兼ねており、派遣設定記録(2時間26分00秒)を突破した勝木は代表に内定した[15]。9月13日の世界陸上では2時間29分16秒で銅メダルを獲得した[16]。
自己記録
- 20km競歩 - 1時間18分43秒(2024年3月17日、全日本競歩能美大会)
- 35km競歩 - 2時間24分38秒(2025年3月16日、日本陸上選手権 兼 全日本競歩能美大会)
- 50km競歩 - 3時間42分34秒(2021年4月11日、日本陸上選手権)
脚注・出典
- ^ a b “勝木 隼人カツキ ハヤト”. NHK. 2021年11月24日閲覧。
- ^ a b c “勝木 隼人:チームJAPAN”. 日本陸上競技連盟公式サイト. 2020年5月10日閲覧。
- ^ 自衛隊体育学校 [@pts_pr_official] (12 September 2025). “【2教大会参加】#東京2025世界陸上 競技選手大会期間 : 2025.9.13場所 : 国立競技場(東京都)”. X(旧Twitter)より2025年9月13日閲覧.
- ^ a b c 「勝木隼人選手、34歳で悲願達成 アルバイト生活も経験の苦労人―世界陸上・男子35キロ競歩」『時事通信』2025年9月13日。2025年9月14日閲覧。
- ^ “陸上 50キロ競歩 勝木が金 驚異の追い上げ”. 毎日新聞. (2018年8月30日) 2021年11月24日閲覧。
- ^ “競歩の勝木隼パパに「恥ずかしい姿は見せられない」”. 日刊スポーツ. (2019年9月22日) 2020年7月5日閲覧。
- ^ “金メダル候補の競歩男子50キロ・鈴木が五輪辞退、状態上がらず 勝木が繰り上げ出場”. Sponichi Annex. (2021年6月23日) 2021年6月29日閲覧。
- ^ “川野はアクシデント乗り越え6位でゴール、勝木30位・丸尾32位…男子50キロ競歩”. 読売新聞 2021年8月6日閲覧。
- ^ “猛暑の過酷レースで体調崩すアクシデントも乗り越え…川野将虎が日本勢最高6位<男子50キロ競歩>”. 東京新聞 2021年8月6日閲覧。
- ^ “第106回日本陸上競技選手権大会・35km競歩(106th Japan National Championships 35km Race Walking)” (PDF). 日本陸上競技連盟 (2022年4月17日). 2022年4月18日閲覧。
- ^ “【日本選手権35km競歩】野田・岡田が優勝&日本新でブダペスト世界選手権内定!川野も参加標準記録を突破し内定!”. 日本陸上競技連盟 (2023年4月20日). 2024年3月17日閲覧。
- ^ 自衛隊体育学校 [@pts_pr_official] (5 October 2023). “【大会結果】第19回#アジア競技大会”. X(旧Twitter)より2023年10月5日閲覧.
- ^ “東京五輪50km代表の勝木隼人が日本歴代10位の1時間18分43秒でV!「余裕を持って歩けた」/全日本競歩能美”. 月陸Online. 陸上競技社 (2024年3月17日). 2024年3月17日閲覧。
- ^ 西口大地「勝木「銅」 引退勧告乗り越え」『読売新聞』第53800号2025年9月13日、夕刊第4版、1面。
- ^ “勝木隼人が日本歴代4位で東京世界陸上代表内定! 「勝てるとしか思っていなかった」/日本選手権35km競歩”. 月陸Online (2025年3月16日). 2025年4月4日閲覧。
- ^ “陸上 世界選手権 勝木隼人が銅メダル 男子35キロ競歩”. NHK (2025年9月13日). 2025年9月13日閲覧。
外部リンク
- 勝木 隼人 - 日本陸上競技連盟公式サイト
- やる気元気勝木🚶♂️ (勝木隼人) (@hayato_racewalk) - X
- Hayato Katsuki (@hayato19901128) - Instagram
- 勝木隼人のページへのリンク