2019年世界陸上競技選手権大会
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IAAF World Athletics Championships
Doha 2019 |
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| 第17回世界陸上競技選手権大会 | |
| 開催地 | |
|---|---|
| 主催 | ワールドアスレティックス・カタール陸連 |
| 開催回 | 17 |
| 参加国・地域数 | 210ヶ国 |
| 参加人数 | 2043人 |
| 種目数 | 49種目 |
| 開催日 | 2019年9月27日 - 10月6日 |
| 開会宣言 | タミーム・ビン・ハマド・アール=サーニー |
| 主会場 | ハリーファ国際スタジアム |
| 公式サイト | |
| iaafworldathleticschamps |
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2019年世界陸上競技選手権大会は、2019年9月27日から10月6日までカタール・ドーハで開催された第17回世界陸上競技選手権大会。
大会開催までの経緯
2014年11月にモナコで行われたIAAF評議員会で下記の3都市の中から絞り込まれた[1]。
- バルセロナ(
スペイン) - 2010年にヨーロッパ選手権、2012年には世界ジュニア選手権が行われた。会場は92年バルセロナオリンピックの会場であるエスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニス。 - ユージーン (オレゴン州)(
アメリカ合衆国) - 当地では毎年IAAFダイヤモンドリーグの会場として使用されているほか、2014年には世界ジュニア選手権が開催された。開催が実現すれば北米では2001年のエドモントン大会以来9大会ぶりの開催となるはずだった。会場はオレゴン大学キャンパス内にあるヘイワード・フィールドが有力だった。 - ドーハ(
カタール) - 2006年アジア大会の会場であったハリーファ国際スタジアムで行う計画。しかしデメリットとしてはアラブにおけるラマダンの時期と暑さの問題であり、9月から10月に開催を希望した(実質、大会史上最も開催が遅く、史上初の10月開催となる)。
投票の結果、ドーハに決定した[2]。
競技日程
今大会ではロード競技については史上初めて深夜~未明開催となる。特にフルマラソンは男女とも現地時間の23:59(UTC+3)[3]に号砲がかけられる。理由として、カタールの9月の平均気温が、日中で40度前後、夜間になっても30度前後しか下がらないためとしている。
男子100m決勝は現地で9月29日に行われる。
競技結果
各競技のメダリストおよび記録は、次の通り[4]。 なおメダリストのうちロシアについては中立選手(ANA)扱いとなる。
男子
2015 | 2017 | 2019 | 2022 | 2023
| 金 | 銀 | 銅 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 100m (詳細) |
クリスチャン・コールマン |
9.76 | ジャスティン・ガトリン |
9.89 | アンドレ・ドグラス |
9.90 |
| 200m (詳細) |
ノア・ライルズ |
19.83 | アンドレ・ドグラス |
19.95 | アレックス・キニョネス |
19.98 |
| 400m (詳細) |
スティーヴン・ガーディナー |
43.48 | アントニー・サンブラーノ |
44.15 AR | フレッド・カーリー |
44.17 |
| 800m (詳細) |
ドナヴァン・ブレイジャー |
1:42.34 CR, AR | アメル・トゥカ |
1:43.47 | ファーガソン・チェルイヨット・ロティッチ |
1:43.82 |
| 1500m (詳細) |
ティモシー・チェルイヨット |
3:29.26 | タオフィク・マクルーフィ |
3:31:38 | マルチン・レヴァンドフスキ |
3:31:46 |
| 5000m (詳細) |
ムクタル・エドリス |
12:58.85 SB | セレモン・バレガ |
12:59.70 | モハメッド・アーメド |
13:01.11 |
| 10000m (詳細) |
ジョシュア・チェプテゲイ |
26:48.36 | ヨミフ・ケジェルチャ |
26:49.34 | ロネックス・キプルト |
26:50.32 |
| 110mハードル (詳細) |
グラント・ホロウェイ |
13.10 | セルゲイ・シュベンコフ |
13.15 | パスカル・マルティノ=ラガルド |
13.18 |
| 400mハードル (詳細) |
カールステン・ワーホルム |
47.42 | ライ・ベンジャミン |
47.66 | アブデラマン・サンバ |
48.03 |
| 3000m障害 (詳細) |
コンセスラス・キプルト |
8:01.35 | ラメチャ・ギルマ |
8:01.36 | ソフィアン・エルバカリ |
8:03.76 |
| 4×100mリレー (詳細) |
クリスチャン・コールマン ジャスティン・ガトリン マイク・ロジャーズ ノア・ライルズ クレイヴォン・ガレスピー* |
37.10 AR | アダム・ジェミリ ザーネル・ヒューズ リチャード・キルティ ネサニール・ミッチェル=ブレイク |
37.36 AR | 多田修平 白石黄良々 桐生祥秀 サニブラウン・アブデル・ハキーム 小池祐貴* |
37.43 AR |
| 4×400mリレー (詳細) |
フレッド・カーリー マイケル・チェリー ウィル・ロンドン ライ・ベンジャミン タイレル・リチャード* ヴァーノン・ノーウッド* ネイサン・ストローザー* |
2:56.69 | アキーム・ブルームフィールド ネイソン・アレン テリー・トーマス デミシュ・ゲイ ジェイヴォン・フランシス* |
2:57.90 | ジョナサン・サクール ロバン・ファンデルベンデン ディラン・ボルレー ケヴィン・ボルレー ジュリアン・ワトリン* |
2:58.78 |
| マラソン (詳細) |
レリサ・デシサ |
2:10:40 | モシネット・ゲレメウ |
2:10:44 | アモス・キプルト |
2:10:51 |
| 20km競歩 (詳細) |
山西利和 |
1:26.34 | ヴァシリー・ミジノフ |
1:26.49 | ペレセウス・カールストレーム |
1:27.00 |
| 50km競歩 (詳細) |
鈴木雄介 |
4.04.20 | ジョアン・ヴィエイラ |
4.04.59 | エヴァン・ダンフィー |
4.05.02 |
| 走高跳 (詳細) |
ムタズ・エサ・バルシム |
2.37 m | ミハイル・アキメンコ |
2.35 m | イリヤ・イヴァニュク |
2.35 m |
| 棒高跳 (詳細) |
サム・ケンドリクス |
5.97 m | アルマンド・デュプランティス |
5.97 m | ピオトル・リセク |
5.87 m |
| 走幅跳 (詳細) |
タジェイ・ゲイル |
8.69 m | ジェフ・ヘンダーソン |
8.39 m | フアン・ミゲル・エチェバリア |
8.34 m |
| 三段跳 (詳細) |
クリスチャン・テイラー |
17.92 | ウィル・クレイ |
17.74 | ユーグ・ファブリス・ザンゴ |
17.66 |
| 砲丸投 (詳細) |
ジョー・コヴァックス |
22.91m | ライアン・クラウザー |
22.90m | トム・ウォルシュ |
22.90m |
| 円盤投 (詳細) |
ダニエル・ストール |
67.59m | フレドリック・ダクレス |
66.94m | ルーカル・ヴァイスハイディンガー |
66.82m |
| ハンマー投 (詳細) |
パヴェウ・ファイデク |
80m59 | カンタン・ビコ |
78m19 | ベンツェ・ハラース |
78m18 |
| やり投 (詳細) |
アンダーソン・ピーターズ |
86m89 | マグヌス・キルト |
86m21 | ヨハネス・フェッター |
85m37 |
| 十種競技 (詳細) |
ニクラス・カウル |
8691 | マイセル・ウイボ |
8604 | ダミアン・ワーナー |
8529 |
女子
2015 | 2017 | 2019 | 2022 | 2023
| 金 | 銀 | 銅 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 100m | シェリー=アン・フレーザー=プライス |
10.71 | ディナ・アッシャー=スミス |
10.83 | マリー・ジョゼ・タ・ルー |
10.90 |
| 200m | ディナ・アッシャー=スミス |
21.88 | ブリタニー・ブラウン |
22.22 | ムジンガ・カンブンジ |
22.51 |
| 400m | サルワ・エイド・ナセル |
48.14 | ショーナ・ミラー=ウイボ |
48.37 | シェリカ・ジャクソン |
49.47 |
| 800m | ハリマ・ナカーイ |
1:58.04 | レイヴィン・ロジャース |
1:58.18 | アジー・ウィルソン |
1:58.84 |
| 1500m | シファン・ハッサン |
3:51.95 CR, AR | フェイス・キピエゴン |
3:54.22 | グダフ・ツェガイ |
3:54.38 |
| 5000m | ヘレン・オビリ |
14:26.72 CR | マーガレット・チェリモ・キプケンボイ |
14:27.49 | コンスタンツェ・クロスターハルフェン |
14:28.43 |
| 10000m | シファン・ハッサン |
30:17.62 WL | レテセンベト・ギデイ |
30:21.23 PB | アグネス・ジェベット・ティロップ |
30:25.20 PB |
| 100mハードル | ニア・アリ |
12.34 | ケンドラ・ハリソン |
12.46 | ダニエル・ウィリアムズ |
12.47 |
| 400mハードル | ダリラ・ムハンマド |
52.16 WR | シドニー・マクラフリン |
52.23 | ラッシェル・クレイトン |
53.74 |
| 3000m障害 | ベアトリス・チェプコエチ |
8:57.84 CR | エマ・コバーン |
9:02.35 | ゲサ・フェリシタス・クラウゼ |
9:03.30 NR |
| 4×100mリレー | ナタリア・ホワイト シェリー=アン・フレイザー=プライス ジョニエル・スミス シェリカ・ジャクソン ナターシャ・モリソン* |
41.44 | アシャ・フィリップ ディナ・アッシャー=スミス アシュリー・ネルソン ダリル・ニータ イマニ=ララ・ランシクォ* |
41.85 | デゼリア・ブライアント ティーナ・ダニエルズ モロレイク・アキノスン キアラ・パーカー |
42.10 |
| 4×400mリレー | フィリス・フランシス シドニー・マクラフリン ダリラ・ムハンマド ウェイドライン・ジョナサス ジェシカ・ビアード* アリソン・フェリックス* ケンドール・エリス* コートニー・オコロ* |
3:18.92 | イガ・バウムガルト=ヴィタン パトリツィア・ヴィシシュキエヴィッチ マウゴジャータ・ホウブ=コヴァリク ユスティーナ・シヴィエンティ=エルセティック アンナ・キエウバシンスカ* |
3:21.89 | アナスタシア・リ=ロイ ティファニー・ジェイムズ ステファニー・アン・マクファーソン シェリカ・ジャクソン ロネイシャ・マクレガー* |
3:22.37 |
| マラソン | ルース・チェプンゲティッチ |
2:32:43 | ローズ・チェリモ |
2:33:46 | ヘラリア・ジョハネス |
2:34:15 |
| 20km競歩 | 劉虹 |
1:32:53 | 切陽什姐 |
1:33:10 | 楊柳靜 |
1:33:17 |
| 50km競歩 | 梁瑞 |
4.23.26 | 李毛措 |
4.26.40 | エレオノーラ・アンナ・ジョルジ |
4.29.13 |
| 走高跳 | マリア・ラシツケネ ANA |
2.04m | ヤロスラヴァ・マフチフ |
2.04m | ヴァシュティ・カニンガム |
2.00m |
| 棒高跳 | アンジェリカ・シドロワ ANA |
4.95m | サンディ・モリス |
4.90m | エカテリーニ・ステファニディ |
4.85m |
| 走幅跳 | マライカ・ミハンボ |
7.30m | マリーナ・べフ=ロマンチュク |
6.92m | エセ・ブルーメ |
6.91m |
| 三段跳 | ユリマール・ロハス |
15.37m | シャニカ・リケッツ |
14.92m | カテリーン・イバルグエン |
14.73m |
| 砲丸投 | 鞏立姣 |
19.55m | ダニエル・トーマス=ドッド |
19.47m | クリスティーナ・シュヴァニツ |
19.17m |
| 円盤投 | ヤイメ・ペレス |
69.17m | デニア・カバリェーロ |
68.44m | サンドラ・ペルコヴィッチ |
66.72m |
| ハンマー投 | ディアナ・プライス |
77.54m | ヨアンナ・フィオドロフ |
76.35m | 王峥 |
74.76m |
| やり投 | ケルシー=リー・バーバー |
66.56 m | 劉詩穎 |
65.88 m SB | 呂會會 |
65.49 m |
| 七種競技 | カタリナ・ジョンソン=トンプソン |
6981 | ナフィサトゥ・ティアム |
6677 | フェレナ・プライナー |
6560 |
男女混合
| 種目 | 金 | 銀 | 銅 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4×400mリレー | ウィルバート・ロンドン アリソン・フェリックス コートニー・オコロ マイケル・チェリー タイレル・リチャード* ジェシカ・ビアード* ジャスミン・ブロッカー* オビ・イグボクウェ |
3:09.34 WR | ネイソン・アレン ロネイシャ・マクレガー ティファニー・ジェイムズ ジェイヴォン・フランシス ジャニーブ・ラッセル* |
3:11.78 NR | ムサ・イサ アミナット・ユスフ・ジャマル サルワ・エイド・ナセル アブバカール・アッバス |
3:11.82 AR |
脚注
- ^ BARCELONA, DOHA AND EUGENE – CANDIDATE CITIES FOR 2019 IAAF WORLD CHAMPIONSHIPS
- ^ “Iaaf WC 2019 will be held in Doha, Qatar!”, Queen Atletica
- ^ 酷暑のドーハ世界陸上、深夜の女子マラソンは予定通り開催へ…国際陸連が発表(スポーツ報知)・川内優輝がプロとして世界に挑む異例の深夜マラソン(日刊スポーツ)
- ^ “IAAF World Athletics Championships, DOHA 2019 Timetable By Discipline” (英語). World Athletics (2019年). 2020年5月30日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 2019年世界陸上競技選手権大会のページへのリンク