動植物層
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 02:11 UTC 版)
「トゥーロッホ (地形)」の記事における「動植物層」の解説
ふかふかの草地は丈が短いスゲや野草類でおおわれる。バレンを水没させる水位が達する最も高い地点は、黄色い花が魅力的なカラマツソウの仲間(Dasiphora fruticosa)の群落が示す。水がその次に深くなる場所にはスミレ属(香りのないdog violet)が繁茂し、珍しい青色のトゥーロッホ・バイオレットが 1 m もの丈に伸びて密生する場所もある。他に特徴的な植物はハクサンチドリ属とクワガタソウ属。ヨウシュツルキンバイが他の種類を圧倒して繁茂するところは、水没を示す水位表の中央値より浅い地域に該当する場合がある。 沼地の近くに「吸いこみ穴」がある場合、ミント、クレソン、ヒルムシロ属および半陸生のノットグラスが生える場所も見られる。しかし乾燥期にはただの岩のガレ場にしか見えず、黒っぽく乾いた水生のコケ(トゥーロッホ固有種の Cinclidotus や流れのある場所ならFontinalis)がこびりついている。 トゥーロッホには動物がいないと誤解する人は多いが、カエルやイモリの産卵場所であり、たとえ表面の水が乾いてもトゲウオは地下の岩の亀裂に潜って生きのびることができる。エビとウオジラミも吸いこみ穴に潜って水が干上がる時期をやり過ごし、魚がすまないところにも繊細なミジンコや鰓脚綱の仲間(en)の豊かな動物相があり、複数の固有種はアイルランドの他の場所では発見されていない。捕食者の魚がいない暖かい水域で生命は孵化し急速に成長する。扁形動物やカタツムリもしばしば豊富に見られ、泉に水が流れこむところにすみ、あるいは湿地の乾燥する期間に身を寄せる。 ラハサネのトゥーロッホ(ゴールウェイ県 Rahasane)はアイルランドで最も重要な鳥類生息地としてアイルランドの国のリストに記載される。代名詞ともなったマガンやオオハクチョウ、淡水カモの仲間(en)やコガモがくらし、冬には多くのシギが集まる。クールパークとともに重要野鳥生息地である。
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