加森観光運営から星野リゾートとの2社運営まで
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「星野リゾート トマム」の記事における「加森観光運営から星野リゾートとの2社運営まで」の解説
1997年(平成9年)、リゾートマネジメントはアルファリゾート・トマムの運営に乗り出す。1998年(平成10年)、夏の繁忙期に「ガレリア・タワースイートホテル」を営業する以外はすべてのアルファ・コーポレーション所有施設を休業した。これらの施設はリゾート全体の4割であったが、世間にアルファリゾート・トマムが経営破綻した印象を与えてしまったため観光客離れが進んだ。一方、破産財団も施設の売却交渉に難航しており、リゾートマネジメント親会社の加森観光でさえ買収に慎重な姿勢を見せていた。そこで、アルファ・コーポレーション所有の施設を占冠村が破産財団から5億2,500万円で買い取り、加森観光へ15年間無償貸与してリゾートマネジメントが運営する方策をとった。村が施設を所有することによって購入に関わる費用と固定資産税が無くなる代わりに、加森観光が占冠村へ5億2,500万円を寄付するというのが主な内容であった。こうして占冠村所有となった施設のうち、造波プールとホテルの営業を再開し、1999年(平成11年)にはガレリア・タワースイートホテルの営業を再開した。また、同年に元運営会社のホテルアルファが負債総額42億円で破産しており、アルファ・コーポレーション関連会社すべてが倒産した。加森観光は占冠村と施設維持管理費用について負担するほかに、地元雇用の優先や地場産品の購入、経営に関する地域との対話などの条件を盛り込んだ協定を結び、雇用の確保と観光客入込数の維持に努めた。 2003年(平成15年)、関兵精麦が負債総額674億円で「民事再生法」を申請した。関兵精麦がアルファ・コーポレーションに対して約220億円の保証債務があることによって船舶貸渡事業から撤退するなどの事業再編を進めていたが、大幅な債務超過に陥っていた。2004年(平成16年)に関兵精麦はアルファリゾート・トマム所有施設を星野リゾートへ売却し、星野リゾートが設立した子会社の星野リゾート・トマムが運営をすることになった。これによりアルファリゾート・トマム施設全体の4割を加森観光が運営し、残りの6割を星野リゾートが運営する体制となってしまい、事業所やWebサイトなどではトマムリゾート(占冠村・加森観光/旧アルファ・コーポレーション)、星野リゾート・トマム(星野リゾート/旧関兵精麦)の2つを掲載せざるを得ず、アルファリゾート・トマムの名称は総称として充てられていた[要出典]。このような状況を憂慮して両社で協議を行った結果、占冠村が星野リゾートへ運営委託先を変更して加森観光は2004年スキーシーズン後の撤退表明。2005年(平成17年)10月から星野リゾート・トマムによって単独運営することになった。
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