加槓
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 05:20 UTC 版)
加槓の晒し方上家からの場合 対面からの場合 下家からの場合 加槓とは、ポンした明刻子に、その牌の4枚目を加えて槓子とする行為である。加槓ができるのは、ポンした牌と同じ牌を自摸ってきた場合と、すでに手の内に持っている場合である。いずれの場合も、自摸した直後、かつ打牌する前に行う。加槓により明刻子は明槓子となる。なお、加槓は小明槓と呼ばれることもある。 加槓による明槓子については、一部では「加槓子」との呼称で表記されている場合もあるが、あまり一般的ではなく、大明槓による明槓子と符計算上の差異はない。 「カン」と発声してから、加槓する牌を公開し、明刻子のうち横向きにしてある牌の上に重ねる。これはどのプレイヤーの捨て牌をポンしていたのかを加槓後も明示するためである。例えば、上家からポンした明刻子 に加槓する場合、横向きになっている牌の上に正しく のように重ねなければならない。もしかりに正しい晒し方をせず、隣にくっつける形で のようにしてしまったら、「上家からのポン」であったものが「対面からの大明槓」になってしまう。そうなれば、ポンされた八筒を捨てたのは上家だったのに、対面が捨てたことになってしまい、混乱を来す。こうした事態を避けるため、加槓の際には正しい晒し方に注意し、大明槓と混同するような晒し方は避けなければならない。
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加槓
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加槓の場合、符の増加量は大明槓より多く暗槓より少ない。満貫未満の場合、ヤオ九牌であれば12符の増加であるため確実に符跳ねを起こすが、中張牌の場合は6符の増加であるため符跳ねしないケースもある。また、既に副露している刻子に対して行う性質上、そもそも門前は崩れており、他の槓と違い、他家に新たな手牌情報をほとんど与えないで済む。しかし、特に数牌の場合は搶槓で放銃する可能性という独特のリスクを持ち(字牌の場合は国士無双のみ)、さらに明槓である以上は門前の他家のみに槓ウラを増やすリスクが伴う。ただし、高い確率で和了できそうな聴牌をしている・他家の多くが副露している・打牌しても安全牌と判断できるような場合はそうしたリスクが減ることもあり、実用性は状況次第である。 槓の種類による比較○:全くあるいはほぼノーリスク ×:リスクあり △:状況次第事象 / 槓の種類暗槓大明槓加槓面子の符(増加量)4倍(中張牌+12、ヤオ九牌+24) 2倍(中張牌+4、ヤオ九牌+8) 4倍(中張牌+6、ヤオ九牌+12) 槓ウラのリスク△(副露時は不利) ×(多くの場合で不利) 門前を崩す可能性○(無関係) ×(可能性あり) ○(副露済み) 槍槓の対象△(国士無双で暗槓の槍槓ができる場合のみ) ○(無関係) ×(対象になる) 新たな手牌公開×(公開する) ○(公開済み) 槓による面子部分に由来する符の増加量の順に並べると次のようになる。 ヤオ九牌暗槓(+24)>中張牌暗槓(+12)=ヤオ九牌加槓(+12)>ヤオ九牌大明槓(+8)>中張牌加槓(+6)>中張牌大明槓(+4) 満貫未満の場合、符による打点上昇の価値は次のようになる。 ヤオ九牌暗槓:1翻増加程度の価値 中張牌暗槓・ヤオ九牌加槓:符の1ランク増加程度(符跳ねは確実。場合によっては2ランク増加) 大明槓・中張牌加槓:場合により符が1ランク増加。符による打点上昇がない場合もある。 槓による符跳ねの代表例は以下のようなものである。以下の例では、聴牌状態からの槓とし、大明槓は副露聴牌状態からとする。 (例)(ツモ30符、ロン40符) ↓一筒を暗槓 (ツモ60符、ロン70符) 門前状態からのヤオ九牌の暗槓の場合は、ロンの場合70符という比較的出現頻度の低い符が登場することが多い。ツモの場合の60符は、30符を基準として満貫未満の場合1翻増加に相当する。ちなみにこの牌姿は役がないため、ロンでは立直をかけているか偶発役でしか和了れない。 (例)(ツモ30符、ロン40符) ↓二索を暗槓 (ツモ40符、ロン50符) 門前状態からの中張牌の暗槓の場合は、ロンの場合の門前加符によるツモとロンの符の差はあるが、槓の前と比べて符が1ランク上昇することが多い。 (例) (ツモ・ロン共に30符) ↓發を暗槓 (ツモ・ロン共に60符) 副露状態からのヤオ九牌の暗槓だが、やはり30符が60符になり、満貫未満の場合1翻増加に相当する打点上昇となる。副露状態の場合、ツモ符は2符であるため、ツモ・ロン共に同じ符になることが多い(ツモ符の有無によって符ハネするかどうかが変わるケースもある)。 (例) ↓三筒を暗槓 (例) ↓東を加槓 (この牌姿では、東が役牌でなければ偶発役でしか和了れない) (例) ↓八萬を加槓 (例) ↓中を大明槓 (例) ↓五筒を大明槓 以上5ケース、いずれもツモロン共に30符が40符になる例である。中張牌の明槓はそれだけでは8符しかないため、符跳ねするには他に追加符が4符必要である。 戦術上、槓全般に言えることとしては、次のような点が挙げられる。 一般的に槓をすべき局面としては、自身が和了できる可能性が高い局面で槓をするのが良いとされる。なぜなら、符やドラのような槓によるメリットは和了ってこそ意味があるからである。副露状態での大明槓や加槓は聴牌してから、暗槓は聴牌または一向聴が目安とされている。例えば既に他家に立直者がいて、なおかつ自身が和了できそうにない場合などは、自身が槓してもその立直者の利益の方が大きいため、槓すべきではないとされる。またトップで逃げ切りを狙う時にも他家の手を高くするリスクがあるため槓すべきではないとされる。このほか槓によって他家に与える情報など、細かい状況によって槓すべきかどうかが変わってくることが考えられる。 メリットにもデメリットにもなりうる槓全般の特徴としては、良くも悪くも「場が荒れる」という点が挙げられる。特に槓の中で最も得点的なメリットの少ない中張牌の大明槓は奇襲効果が非常に高い。
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