剣類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/16 00:50 UTC 版)
プギオ(pugio) 詳細は「プギオ」を参照 短剣。中世時代におけるダガーと似たような役割を持っている。護身用の他、軽作業などにも用いられた。 長さ18cmから28cmほどの長さと5cm以上の横幅の木葉型(中央部分が一番広く、根元と刃先が細い)の刃を持った短剣で、刃の厚みは3mm程度であった。刃の平らな中込を柄に差し込んで釘で固定されていたが、後に釘は打たれなくなった。柄の形状は時代によって大差はなく、10cm程の細い柄であった。装飾は素朴なものから柄が銀細工で飾られた高級品まで様々な種類があった。 グラディウス(Gladius) 詳細は「グラディウス (武器)」を参照 片手剣。ラテン語では刀剣全体の事を「グラディウス」と呼ぶため、正確には「グラディウス・ヒスパニエンシス(Gladius Hispaniensis、イベリアの剣)」を指す。 ローマ軍が最も頻繁に、そして長期間に亘って使用した事からローマ時代における剣の代名詞として認識されている。その名が示す通り古代イベリアで特徴的であった剣の形状を、紀元前3世紀頃からそれまでの一般的な形の刀剣に代わって導入したものである。短剣というほどではないものの、短めの刀身と厚い刃が特徴とされている。考古学においてはマインツ型と呼ばれる国境地帯の遺跡から発見されたものと、ポンペイ型と呼ばれる本土で発見された二つの形状で知られている。これらはいずれも初期型の「グラディウス・ヒスパニエンシス」から改良されたものと見られている。 スパタ(Spatha) 詳細は「en:spatha」を参照 長剣。「スパタ」もまた帝政後期では刀剣全体を指す用語となったが、此処ではローマ軍が使用した長剣として「スパタ」を指す。 西暦1世紀頃から主に騎兵の装備としてスパタと名付けられた長剣が使用される習慣が根付いた。帝政後期には戦術の変化から歩兵部隊もグラディウスからスパタに持ち替える傾向が見られた。スパタの中でも短い物は「セミスパタエ(semispathae、半分のスパタ)」と呼ばれたが、これらはグラディウスとは異なり一から短く設計されたものではなく、破損したスパタを修理して活用した結果と見られている。
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