制服と記章
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/05 16:15 UTC 版)
スカウトの制服はスカウティングの特色として広く認められている。1937年の世界ジャンボリーにおけるベーデン=パウエルの言葉によれば、制服は「国内のあらゆる社会的背景の違いを隠し平等感を形成する。しかし、もっと重要なのは国、人種、信仰の違いを隠し、互いに大きなひとつの兄弟愛をもつ仲間であると思わせることである」。本来の制服はカーキのボタンシャツ、半ズボン、キャンペーン・ハットである。ベーデン=パウエルはスカウトと同じ服装をすることが成人と少年との距離感を減少させると考え、彼もまた半ズボンを着用していた。 スマートさと平等の理念のもとデザインされたものであるが、この制服はまた実用的でもある。伝統的に、シャツは応急擔架として使用できるよう厚い層の構造を持つ。指導者が着用するストラップとキャンペーン・ハットのトグルないしはウッドバッジは緊急時には止血帯として用いられる。ネッカチーフは必要によっては三角巾の代用品となる。 世界中でスカウトの制服として用いられている独特の記章として、ウッドバッジと世界スカウト章がある。スカウティングは国際的に知られる二つの象徴を持つ。三弁章(en:trefoil)はWAGGGSの加盟員が、スカウト章(フルール・ド・リス)はWOSMの加盟員とその他の多くのスカウティング組織が用いている。 卍(まんじ)はイギリススカウト連盟の初期に象徴として用いられていた。最も早い使用例としては1911年に導入された感謝バッジがある。ベーデン=パウエルは1922年に、卍に矢尻を加えたものをメリットメダルのためにデザインした。1934年、ナチ党が卍を使用していることから、スカウト指導者たちがデザインの変更を主張した。新しいメリットメダルは1935年に発行された。
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