初期の設計:クレイの大計画
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「コントロール・データ・コーポレーション」の記事における「初期の設計:クレイの大計画」の解説
CDCは主に磁気ドラムメモリシステムなどのサブシステムを売ることから事業を開始した。クレイが翌年合流すると即座にトランジスタベースの6ビット小型マシン "Little Character" を開発した。これは、クレイが考えている大型のトランジスタベースマシンのアイデアに向けたテストでもあった。 Little Charactorは成功を収め、1959年、彼らは1103を48ビット化したトランジスタ版である CDC 1604(英語版) をリリースした。CDC 1604の最初の完成品は1960年にアメリカ海軍に納入された。なお "1604" という番号は、以前にクレイが開発した "1103" にCDCの最初の所在地の番地 (501 Park Avenue) を足したものだという説がある。 12ビットにスケールダウンした CDC 160A(英語版) も1960年にリリースされる。これが世界初のミニコンピュータとされることが多い。160A は標準的なオフィス用机の形状であり、当時としては珍しいデザインだった。また、1604アーキテクチャの新バージョン CDC 3000(英語版) シリーズは1960年代中盤まで販売されることになる。 クレイは世界最高性能のマシンの設計にとりかかった。その目標は1604の50倍の性能である。そのためには大胆な設計変更が要求され、プロジェクトには時間がかかった(実に四年間かかっている)。経営陣はプロジェクトの動向を気にしはじめ、監視の目が厳しくなってきたため、クレイは1962年に自らの研究所設立を申し出て、認められなければ辞職すると言い出した。ノリスはこれを承諾し、クレイはチームを引き連れて行った。ノリスを含めたCDCの経営陣は、招待されない限りクレイの研究所を訪問できないという約束がかわされている。
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