初島駅
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初島駅 | |
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3Dプリンターで部材が製作された駅舎
(2025年7月) |
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はつしま Hatsushima |
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◄箕島 (2.5 km)
(3.0 km) 下津►
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所在地 | 和歌山県有田市初島町浜1395 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | ■紀勢本線(きのくに線) |
キロ程 | 358.1 km(亀山起点) 新宮から177.9 km |
電報略号 | ハツ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
330人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 1938年(昭和13年)12月15日[1] |
備考 | 無人駅(自動券売機 有) |
初島駅(はつしまえき)は、和歌山県有田市初島町浜にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)紀勢本線(きのくに線)の駅。
和歌山駅 - 御坊駅間を快速運転する列車は通過となるため、事実上は各駅停車しか停車しない。しかし、1987年から1989年にかけての海水浴シーズンには、一部の特急が停車したことがある。
歴史
- 1938年(昭和13年)12月15日:紀勢西線の下津駅 - 箕島駅間に駅員無配置簡易停車場として新設開業[2]。同日には同じ紀勢西線の冷水浦駅も開業している。
- 1942年(昭和17年)1月15日:東亜燃料工業株式会社(現・ENEOS)専用側線の工事が完成、同線に発着する車扱貨物の取り扱いを開始する。駅長以下8名の職員が配置される[2]。
- 1944年(昭和19年)3月28日:駅舎竣工[2]。
- 1945年(昭和20年)7月28日:空襲を受け、駅舎焼失[2]。
- 1949年(昭和24年)3月14日:新駅舎竣工[2]。
- 1959年(昭和34年)7月15日:現在の紀勢本線が全通、紀勢本線所属となる[1]。
- 1970年(昭和45年)9月10日:駅構内第二踏切で新宮行きの急行「きのくに2号」とタンクローリーが衝突。1人死亡、10人が負傷[3]。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止[4]。
- 1986年(昭和61年)11月1日:専用線が廃止となり、車扱貨物取扱を廃止[4]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[1]。
- 2007年(平成19年):3月から4月にかけて、駅の補強工事が行われる。
- 2018年(平成30年)3月17日:この日より終日無人駅となる[5]。
- 2020年(令和2年)3月14日:ICカード「ICOCA」の利用が可能となる[6]。
- 2025年(令和7年)3月26日:3Dプリンターで部材が製作された新駅舎が完成[7]。
- 7月22日:新駅舎の供用開始。
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1962年頃の駅舎
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旧駅舎(2010年3月)
駅構造
島式ホーム1面2線を有する地上駅。配線上では棒線駅であるが、場内・出発信号機を備え、閉塞の境界として機能している。線路東側に駅舎があり、駅舎からホームへは跨線橋で連絡している。
1949年竣工の木造駅舎が長年にわたり使用されていたが、2025年に3Dプリンターで製作された駅舎に建て替えられた[8]。熊本県水俣市の工場で3Dプリンターで4つの部材を製作し、トラックで輸送し現地で組み合わせて建設するという工法であり、壁には有田市の特産であるミカンとタチウオの図柄が入っている。ちなみに3Dプリンターで作られた駅は世界初である。
紀伊田辺駅が管理する無人駅である。タッチパネル式自動券売機が1台設置されている。
のりば
のりば | 路線 | 行先 |
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1 | ![]() |
御坊・白浜・新宮方面 |
2 | 和歌山・天王寺方面 |
- 上表の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で表記している。
- 2010年(平成22年)4月ごろから、1番のりば、2番のりばともに簡易自動放送が使用されている。
-
ホーム(2025年7月)
利用状況
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1998年 | 536 |
1999年 | 488 |
2000年 | 475 |
2001年 | 448 |
2002年 | 435 |
2003年 | 414 |
2004年 | 399 |
2005年 | 393 |
2006年 | 397 |
2007年 | 407 |
2008年 | 414 |
2009年 | 392 |
2010年 | 407 |
2011年 | 419 |
2012年 | 396 |
2013年 | 402 |
2014年 | 403 |
2015年 | 398 |
2016年 | 340 |
2017年 | 361 |
2018年 | 337 |
2019年 | 330 |
2020年 | 286 |
2021年 | 285 |
2022年 | 274 |
駅周辺
駅の隣にENEOS和歌山製油所がある。
隣の駅
脚注
- ^ a b c 朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 no.25《紀勢本線・参宮線・名松線》、曽根悟 監修、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月10日、18-21頁。国立国会図書館書誌ID:000010646209。
- ^ a b c d e 初島町教育委員会 編『初島町誌』初島町教育委員会、1962年、271-272頁。NDLJP:3006334。
- ^ 「急行脱線し客10人けが タンクローリー衝突」『朝日新聞』1970年9月10日、日夕刊 3版、11面。
- ^ a b 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』 II(初版)、JTB、1998年10月1日、380頁。 ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ “初島駅 駅情報:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2018年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年3月5日閲覧。
- ^ 『2020年春ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道和歌山支社、2019年12月13日。オリジナルの2021年1月4日時点におけるアーカイブ 。2021年1月4日閲覧。
- ^ “【有田市】「JR初島駅」世界初の3Dプリンター駅舎を建設!”. ロカルわかやま. 和歌山リビング新聞社 (2025年3月27日). 2025年3月28日閲覧。
- ^ “【世界初】JR西日本が3Dプリンターで駅舎を建設へ 和歌山・有田市にある初島駅”. ABCニュース (2025年3月11日). 2025年3月11日閲覧。
- ^ 『和歌山県統計年鑑』及び『和歌山県公共交通機関等資料集』[要文献特定詳細情報]
- ^ “地ノ島海水浴場(無人島)”. 有田市. 2022年4月13日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 初島駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
固有名詞の分類
- 初島駅のページへのリンク