刑事事件への発展
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 14:44 UTC 版)
2011年の東日本大震災の影響により解約者が続出。経営が悪化し、民事再生法を申請するも2011年11月破産宣告がなされる。 その2年後の2013年、三ヶ尻ら旧経営幹部3人が契約を結ぶ際に事実とは異なる説明をして顧客を勧誘したとされる「不実の告知」による特定商品預託法違反の容疑で逮捕された。経営破たん前に2010年9月から2011年7月にかけて実在しない牛の識別番号を記載した契約書を送付して、出資者を勧誘したとされる。実際には保有する繁殖牛が少ないのにもかかわらず、1頭につき複数の番号を取り付けて頭数を水増しし、パンフレットにも「牛は本当にいます」と虚偽の記載や説明を行っていた。オーナーに送っていた事業報告書は9-10万頭がいると説明しているが、実際は6万頭にしかすぎなかった。 元幹部1人は不起訴になったものの、三ヶ尻と元幹部1人を2件の特定商品預託法違反を起訴。その後で、捜査当局はより重い詐欺罪での立件を目指したが、出資を呼びかけていた安愚楽牧場には事業実体があり、投資対象の繁殖牛を金融商品と同様に扱っており、破綻直前まで経営改善に努めていたとして、嫌疑不十分の不起訴処分となった。東京地裁は2件の特定商品預託法違反の併合罪で三ヶ尻に懲役2年10月(求刑懲役3年)、元幹部1人に懲役2年4月(求刑懲役3年)の有罪判決を言い渡した。 一部の被害者らは詐欺罪の不起訴について2014年1月に検察審査会を不服申し立てを行い、2014年4月に東京検察審査会は詐欺罪の不起訴不当を議決した。
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