分類の内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/25 20:18 UTC 版)
「エンリケス・小平の分類」の記事における「分類の内容」の解説
コンパクト複素曲面のエンリケス・小平の分類は、全ての非特異極小コンパクト複素曲面は、本ページに掲載している 10個のタイプの内のどれかである。10個のタイプは、有理曲面、線織(ルールド)曲面(種数 >0)、VII型、K3曲面、エンリケス曲面、小平曲面、トーリック曲面、超楕円曲面、固有な準楕円曲面、一般型曲面である。 一般型曲面を除く 9個のクラスは、全ての曲線がどのように見えるのかについての正しい完全な記述が得られている(VII型の曲面は、大域球状シェル予想(global spherical shell conjecture)が2009年段階では、未だに証明されていない)。一般型の曲面は、多くの例が見つかっているにもかかわらず、明確な分類について多くのことが知られているとは言えない。 正の標数での代数曲面に分類(Mumford 1969, Mumford & Bombieri 1976, 1977)は、標数 0 での代数曲面の分類に似ている。しかし、小平曲面やVII型曲面は存在しない。また、標数 2 の場合にはエンリケス曲面、標数 2 と 3 の場合の超楕円曲面には特別な族がある。標数 2 と 3 のとき、小平次元 1 の場合には、準楕円ファイバー構造が入る。これらの余剰な族は次のように理解することができる。標数 0 の場合のこれらの曲面は、有限群による曲面の商であるが、有限標数では、エタール(英語版)(étale)ではない有限群スキームによる商となることも可能である。 オスカー・ザリスキ(Oscar Zariski)は、非分離拡大な曲面(ザリスキー曲面(英語版)(Zariski surface)と呼ばれる)からみちびきだした、単線織(ユニルールド)ではあるが有理的でないようないくつかの正標数の曲面を構成した。セール(Serre)は、h0(Ω) が h1(O) と異なることがあることを示した。井草は、それらが等しいときでさえ、ピカール多様体の次元として定義される不正則数よりも大きくなることがあることを示した。
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