冷凍焼き芋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 21:56 UTC 版)
一般的に200キログラム程度のサツマイモをまとめて焼ける大型のオーブンが製造に用いられ、細長い窯の中を金網に入れた芋がコンベア式に輸送されるトンネル式と、窯の中に多段の棚が並ぶラック式の2種類に大別される。熱源は様々であり、ガスの場合は窯の内部に岩石を敷く、電気の場合はセラミックヒーターを用いる、炭火を熱源にするなど、いずれの方式でも遠赤外線を発生させて熱がイモの中心まで伝わるように工夫されている。急激にイモが加熱されないようにトンネルの入口付近の温度を低くしたり、ラック式の場合は最初の昇温速度を抑えており、通常は窯の内部を200℃程度まで上げて1時間ほど焼く。最後にさらに昇温して焦げ目をつけたり、水分を飛ばして甘味を高める場合もある。 一般的に冷凍食品は急速に冷凍する方が食品組織へのダメージが少ないが、焼き芋の場合は冷凍速度の影響はそれほどシビアではない。冷風を当てて降温させてからポリエチレンなどの容器に詰めて冷凍を行う。中心まで凍結した状態で-20℃以下に保つと、包装が水蒸気や酸素、光などを遮断できれば数年間は品質を維持できる。 日本では南九州を中心に冷凍焼き芋が生産されており、電子レンジなどで適切に再加熱すると焼き立てと遜色ない味が得られると言われる。また、糖化が進んで甘く加熱で十分に柔らかくなっているため、冷たいままデザートとして食べるケースもある。 鋳物製平鍋によるかまど焼き リヤカーに載せた石焼き ドラム缶焼き スーパーマーケットの電気オーブン 韓国の冷凍焼き芋
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