冒頭・概要部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/26 18:04 UTC 版)
三徳川は、天神川の主要な支流の一つである。東伯地方を南北に流れる天神川には、西から東へ流れてくる国府川・小鴨川と、東から西へ流れてくる三徳川の主要な支流がある。本流である天神川自体が一級河川としては急流であるが、なかでも三徳川は最も急な支流の一つになっている。標高約500メートルの源流域から、流路約16キロを経て天神川に注いでいる。 三徳川の上流域は、中国山地にある。この地域では、1億年前にマグマが冷え固まった花崗岩の山がいちど海に沈み、1000万年から2000万年をかけて礫岩の層が堆積した。500万年前ごろから、これらの層を貫通する噴火とともに隆起して、安山岩による山が形成された。三徳川の上流域では急流によってこれらの地層が著しい侵食を受けた結果、複雑で険しい峡谷が形成された。こうしてできた山の典型が三徳山であり、渓谷の典型が小鹿渓である。 他の山陰地域と同様に、上流域では、古来から花崗岩に含まれる磁鉄鉱を砂鉄として採取し、鉄の生産が行われてきたが、下流ではしばしばこれを原因とする水害に悩まされてきた。三徳川の下流域の約2キロ区間は国による治水の管理が行われているが、それより上流では、県や農協による発電などの利水が行われている。 かつては三徳川の流域を「三朝谷」、支流の加茂川の流域を「中の谷」と言った。下流の両岸には三朝温泉があり、近年は年間約35万人が訪れ、皆生温泉に次いで県内第2の温泉地となっている。
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