具体的な定義とは? わかりやすく解説

具体的な定義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/30 00:35 UTC 版)

フラクタル次元」の記事における「具体的な定義」の解説

フラクタル構造生成するアプローチは主に2つある。1つ単位となる図形から成長させる方法(図1)、もう1つシェルピンスキーの三角形のようにもととなる構造続けて分割してゆく方法(図2)である。ここでは第2のアプローチによってフラクタル次元定義するユークリッド次元 D に存在する線形サイズ1の図形があり、そのサイズを各空間方向に 1/l に縮めると、もとの図形埋めるには N = lD 個の自己相似図形が必要となる(図1)。しかしながら、 D = log ⁡ N ( l ) log ⁡ l {\displaystyle D={\frac {\log N(l)}{\log l}}} (ここで対数基数任意)によって定義される次元はまだその位相次元もしくはユークリッド次元等しい。上記等式フラクタル構造適用することによって、期待され通り整数となるフラクタル構造次元(これは事実上ハウスドルフ次元である)を得ることができる。 D = lim ϵ → 0 log ⁡ N ( ϵ ) log ⁡ 1 ϵ {\displaystyle D=\lim _{\epsilon \rightarrow 0}{\frac {\log N(\epsilon )}{\log {\frac {1}{\epsilon }}}}} ここで N(ε) はもとの構造全体埋めるのに必要とされる線形サイズεの自己相似構造の数である。 例えば、シェルピンスキーの三角形(図2)は ½ に縮めると3つの自己相似構造必要になるので、そのフラクタル次元このように求められる: D = lim ϵ → 0 log ⁡ N ( ϵ ) log ⁡ ( 1 ϵ ) = lim k → ∞ log3 k log2 k = log ⁡ 3 log ⁡ 2 ≈ 1.585 {\displaystyle D=\lim _{\epsilon \rightarrow 0}{\frac {\log N(\epsilon )}{\log \left({\frac {1}{\epsilon }}\right)}}=\lim _{k\rightarrow \infty }{\frac {\log 3^{k}}{\log 2^{k}}}={\frac {\log 3}{\log 2}}\approx 1.585} 同様にコッホ雪片フラクタル次元は D = lim ϵ → 0 log ⁡ N ( ϵ ) log ⁡ ( 1 ϵ ) = lim k → ∞ log4 k log3 k = log ⁡ 4 log ⁡ 3 ≈ 1.262 {\displaystyle D=\lim _{\epsilon \rightarrow 0}{\frac {\log N(\epsilon )}{\log \left({\frac {1}{\epsilon }}\right)}}=\lim _{k\rightarrow \infty }{\frac {\log 4^{k}}{\log 3^{k}}}={\frac {\log 4}{\log 3}}\approx 1.262} となり、シェルピンスキーの三角形コッホ雪片比べ密であると言える。 これと密接に関連するのがボックス次元英語版)であり、これは空間サイズεの箱によるグリッド分割されるとき、いくつのこサイズの箱がアトラクター一部を含むかを考えるものである。これもまた: D 0 = lim ϵ → 0 log ⁡ N ( ϵ ) log ⁡ 1 ϵ {\displaystyle D_{0}=\lim _{\epsilon \rightarrow 0}{\frac {\log N(\epsilon )}{\log {\frac {1}{\epsilon }}}}} その他の次元量としては情報次元があり、これは箱のサイズ小さくなってゆくときに、ある占められた箱を特定するために必要とされる平均情報量がどれだけ変化するかを考えるものであるD 1 = lim ϵ → 0 − ⟨ log ⁡ p ϵ ⟩ log ⁡ 1 ϵ {\displaystyle D_{1}=\lim _{\epsilon \rightarrow 0}{\frac {-\langle \log p_{\epsilon }\rangle }{\log {\frac {1}{\epsilon }}}}} また、相関次元英語版)は恐らく最も計算簡単なものであり、 D 2 = lim ϵ → 0 , M → ∞ log ⁡ ( g ϵ / M 2 ) log ⁡ ϵ {\displaystyle D_{2}=\lim _{\epsilon \rightarrow 0,M\rightarrow \infty }{\frac {\log(g_{\epsilon }/M^{2})}{\log \epsilon }}} ここでMはフラクタルもしくはアトラクターを表すのに用いられる点の数、gεは互いに距離εよりも近い点のペアの数である。

※この「具体的な定義」の解説は、「フラクタル次元」の解説の一部です。
「具体的な定義」を含む「フラクタル次元」の記事については、「フラクタル次元」の概要を参照ください。

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