公安部隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/19 10:29 UTC 版)
詳細は「公安部隊 (コスタリカ)」を参照 公安省の管理下で警邏・警備警察における集団警備力を担う組織であり、1994年から1996年にかけて、既存の治安警備隊(Guardia Civil)、地方支援警備隊(Guardia de Asistencia Rural)、外勤警察(Policía de Proximidad)および国境警備隊(Guardia de Fronteras)を順次に統合再編して編成された。憲法で常備軍が禁止されていることから、「国の自主性を守る」「公安・秩序を守る」「住民の安全を守る」という3つの役割が付与されている。 公安現役部隊担当副大臣(Viceministerio Unidades Regulares de la Fuerza Pública)の指揮下にある。内部部局として警務局(Dirección de Operaciones)、特殊部隊局(Dirección de Unidades Especializadas)、法務支援局(Dirección Policial de Apoyo Legal)、地域局(Direcciones Regionales)、行旅保安局(Dirección de Seguridad Turística)、防犯企画局(Dirección de Programas Policiales Preventivos)が設置されている。また地方支分部局として11個の州部局、その下部組織として93個の警察署が設置されている。合計で12,600名の人員を擁するが、国際戦略研究所では、このうち9,000名を準軍事的要員として数えている。これらの準軍事的要員は、国内の治安維持や麻薬戦争、犯罪対策だけでなく、地域の平和維持活動にも投入されている。 特殊部隊として、特殊部隊局には警察介入部隊(Unidad de Intervención Policial, UIP)および特殊支援部隊(Unidad Especial de Apoyo, UEA)が設置されている。なお、その他の法執行機関でも、大統領府には特殊介入部隊(Unidad Especial de Intervención, UEI)、司法捜査局(OIJ)には戦術対応部隊(Servicio de Respuesta Táctica, SERT)が設置されている。これらの特殊部隊は、アメリカ合衆国など域外からの軍事訓練を受けており、500名以上の警察官がアメリカ陸軍米州学校で訓練を受けた。 上記の通りに複数の組織を統合して編成されたこともあり、小火器は極めて多彩である。常備軍廃止直後、アメリカ合衆国からM1911A1拳銃およびスミス&ウェッソン .38口径拳銃、M3サブマシンガン、M1カービン、M1小銃およびブローニングM1919重機関銃が供与された。またその後、様々なルートから、H&K MP5、M16A1、65式歩槍、IMI ガリル、FN FAL、スプリングフィールドM14、ドラグノフ狙撃銃、M203 グレネードランチャー、M60機関銃が入手された。重火器として、少数の60mmおよび81mm迫撃砲を保有する。サンディニスタによる航空攻撃に対処するため20mm対空砲を保有していたが、これは2017年現在退役状態にある。またM3装甲車やM113装甲兵員輸送車、UR-416装甲兵員輸送車も保有していたが、30年来、活動実態が確認されていない。
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