公園内の生物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/19 13:16 UTC 版)
「スンダルバンス国立公園」の記事における「公園内の生物」の解説
マングローブの密生する湿地帯には300種を超える植物が生育し、数多くの水生・陸生動物のすみかとなっている。また、干潟は上流より運ばれてきた養分豊かな土壌となっているため、数多くの海洋動物はここで孵化期を過ごしている。 海域とデルタ地帯を移動する水生の哺乳類には、ガンジスカワイルカやカワゴンドウ(イラワジイルカ)、スナメリ、シナウスイロイルカ、ハシナガイルカ、ミナミハンドウイルカ、ニタリクジラなどの希少鯨類がいる。熱帯雨林にはマングースやシカ、アカゲザルなどサル類、ベンガルヤマネコ、ヒョウ、スナドリネコ、ジャングルキャットなど陸生の哺乳類が生息している。しかし、かつて生息していたジャワサイ、バラシンカジカ、ホエジカはこんにちでは絶滅してしまった。 スキハシコウ、コハゲコウ、オオハゲコウなど数種のコウノトリ類やシベリアオオハシシギ、また、ナンヨウショウビン、チャバネショウビン、ヤマショウビンなどカワセミ科を含む多様な鳥類もまた繁殖している。爬虫類には、イリエワニやミズオオトカゲ、インドニシキヘビなどがおり、河川を主な生活の場とするイリエワニは絶滅の危機に瀕している。ウミガメのなかまとしては、バタグールガメ、ヒメウミガメ、タイマイがいる。 スンダルバンス国立公園内には、以上のように希少種や絶滅危惧種の相当数が生息している。 干潮時の干潟にはシオマネキやオカヤドカリがあふれており、満潮になると姿を消す。トビハゼは、引き潮の際にはマングローブの根部分に跳びのったり、ヒレを用いて湿地を歩くこともある特異な魚類である。 多くはイノシシ、ときにアクシスジカを常食とするベンガルトラは、1999年現在でインド国内最多のおよそ250頭が公園内に生息しており、手厚い保護がなされている。
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