八千穂駅とは? わかりやすく解説

八千穂駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/02 16:21 UTC 版)

八千穂駅[* 1]
駅舎(2021年10月)
やちほ
Yachiho
高岩 (2.2 km)
(2.6 km) 海瀬
長野県南佐久郡佐久穂町大字穂積[1]
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
所属路線 小海線
キロ程 53.9 km(小淵沢起点)
電報略号 チホ[1]
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
乗車人員
-統計年度-
72人/日(降車客含まず)
-2023年-
開業年月日 1919年大正8年)3月11日[1]
備考
  1. ^ 1959年(昭和34年)に佐久穂積駅から改称[1]
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八千穂駅(やちほえき)は、長野県南佐久郡佐久穂町大字穂積にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)小海線である[1]

歴史

  • 1919年大正8年)3月11日:佐久鉄道 羽黒下・小海間の開通と同時に、佐久穂積駅(さくほづみえき)として開業[1]。旅客・貨物の取り扱いを開始[2]
  • 1925年度(大正14年度):森林鉄道(穂積林道)が開設(駅前 - 八千穂貯木場)。昭和18年度全廃[3]
  • 1933年昭和8年)6月29日:小海駅に留置していたガソリンカーが運転士のハンドブレーキのかけ忘れのため無人のまま下り坂を逸走した。これに気付いた小海駅長は佐久穂積駅に連絡。佐久穂積駅には学生で満載のガソリンカーが停車中でこれとの衝突を避けるため、ポイント切り換えして側線へ誘導した結果、逸走車は車止めを突き破り駅舎へ激突して半壊し、待合室にいて逃げ遅れた女性1名が軽傷を負う[4]
  • 1934年(昭和9年)9月1日:佐久鉄道を国有化し、鉄道省小海北線(→小海線)に編入[5]。同線の駅となる[6]
  • 1959年(昭和34年)10月1日八千穂駅に改称[1]
  • 1970年(昭和45年)10月1日:貨物の取り扱いを廃止[7]
  • 1971年(昭和46年)2月5日業務委託駅となる[8][9]
  • 1984年(昭和59年)2月1日荷物の扱いを廃止[7]
  • 1985年(昭和60年)3月:業務委託を解除して、直営駅に戻る[9]
  • 1987年(昭和62年)4月1日国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となる[10]
  • 1991年平成3年):簡易委託駅となる[11]
  • 2020年令和2年)10月12日ATACSを応用した地方交通線向け列車制御システム(無線式列車制御システム)の導入[12][13]に伴い、交換設備を廃止。

駅構造

単式ホーム1面1線を持つ地上駅である[14]木造駅舎を有する。かつては相対式ホーム2面2線であったが[1]、無線式列車制御システム導入に合わせて上り線ホームが廃止されたため、現在は旧下り線ホームに両方向の列車が発着する。側線が1本あり、保線機械などの留置が行われることがある。

簡易委託駅[1]、佐久穂町が窓口業務を受託する。

利用状況

JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員72人である[利用客数 1]

2000年度(平成12年度)以降の推移は以下とおりである。

1日平均乗車人員推移
年度 定期外 定期 合計 出典
2000年(平成12年)     151 [利用客数 2]
2001年(平成13年)     157 [利用客数 3]
2002年(平成14年)     135 [利用客数 4]
2003年(平成15年)     127 [利用客数 5]
2004年(平成16年)     115 [利用客数 6]
2005年(平成17年)     125 [利用客数 7]
2006年(平成18年)     120 [利用客数 8]
2007年(平成19年)     131 [利用客数 9]
2008年(平成20年)     133 [利用客数 10]
2009年(平成21年)     129 [利用客数 11]
2010年(平成22年)     128 [利用客数 12]
2011年(平成23年)     136 [利用客数 13]
2012年(平成24年) 31 98 129 [利用客数 14]
2013年(平成25年) 31 101 133 [利用客数 15]
2014年(平成26年) 32 83 116 [利用客数 16]
2015年(平成27年) 32 90 123 [利用客数 17]
2016年(平成28年) 29 80 109 [利用客数 18]
2017年(平成29年) 28 78 106 [利用客数 19]
2018年(平成30年) 26 71 98 [利用客数 20]
2019年(令和元年) 22 59 82 [利用客数 21]
2020年(令和02年) 12 51 64 [利用客数 22]
2021年(令和03年) 13 43 56 [利用客数 23]
2022年(令和04年) 14 58 73 [利用客数 24]
2023年(令和05年) 16 55 72 [利用客数 1]

駅周辺

旧八千穂村の中心で、駅東側に旧村役場、小中学校などがある。駅の東側はすぐに千曲川の河岸段丘で、この高度差を利用して、駅南側には東京電力の穂積発電所がある。

バス路線

千曲バス白駒線(佐久平駅 - 八千穂駅 - 麦草峠)が駅前に乗り入れる。運行は5 - 10月の土休日を中心とした季節運行(1日2往復、うち1往復は2008年〈平成20年〉より八千穂駅 - 麦草峠間)。

隣の駅

※臨時快速「HIGH RAIL 1375」の隣の停車駅については、「HIGH RAIL 1375」を参照のこと。

東日本旅客鉄道(JR東日本)
小海線
高岩駅 - 八千穂駅 - 海瀬駅

脚注

記事本文

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m 信濃毎日新聞社出版部『長野県鉄道全駅 増補改訂版』信濃毎日新聞社、2011年7月24日、149頁。ISBN 9784784071647 
  2. ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1919年3月18日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  3. ^ 矢部三雄編著『近代化遺産 国有林森林鉄道全データ 中部編』信濃毎日新聞社、2015年、90頁
  4. ^ 中村勝実『佐久鉄道と小海線』櫟、1985年、172-176頁
  5. ^ 大蔵省印刷局, ed (1934‐08-25). “鉄道省告示 第395号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (2296). https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2958772/3. 
  6. ^ 大蔵省印刷局, ed (1934‐08-25). “鉄道省告示 第396号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (2296). https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2958772/3. 
  7. ^ a b 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、203頁。 ISBN 978-4-533-02980-6 
  8. ^ 「第6章 営業/7 営業体制の近代化」『長鉄局二十年史』日本国有鉄道長野鉄道管理局、1971年3月30日、347頁。 
  9. ^ a b 長野鉄道管理局 編『写真でつづる長野鉄道管理局の歩み』長野鉄道管理局、1987年3月10日、347頁。 
  10. ^ 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 3号 飯田線・身延線・小海線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2009年7月26日、27頁。 
  11. ^ 「ぐるっと信州駅めぐり(6) 八千穂駅 高原の“顔”づくり」『信濃毎日新聞』信濃毎日新聞社、1996年11月17日、朝刊、27面。
  12. ^ 小海線への無線式列車制御システムの導入決定のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2020年9月15日。オリジナルの2020年9月17日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200917064012/https://www.jreast.co.jp/press/2020/20200915_ho01.pdf2020年9月17日閲覧 
  13. ^ 小海線への無線式列車制御システムの導入について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2020年3月10日。オリジナルの2020年3月10日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200310070133/https://www.jreast.co.jp/press/2019/20200310_ho01.pdf2020年3月10日閲覧 
  14. ^ JR東日本:駅構内図・バリアフリー情報(八千穂駅)”. 東日本旅客鉄道. 2025年6月3日閲覧。

利用状況

関連項目

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