入換合図・信号機・標識
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 08:42 UTC 版)
「入換 (鉄道)」の記事における「入換合図・信号機・標識」の解説
入換に際しては事前に操車係が運転士と打ち合わせを行い、それに基づいて作業を実施する。作業の際、操車係から運転士に対して直接口頭で指示をしようとしても伝わらないため、旗(日本では赤色旗と緑色旗)を用いて合図を行うことがある。これを入換合図と呼ぶ。夜間や地下では灯火を用いて合図を行う。また設備が設置されている場所で入換を行う場合には入換合図器のような専用の機械に灯火を点灯して指示を送ることもある。より新しい時代になると、トークバック(インターホンに話しかけた内容がスピーカーで構内全域に放送される設備)や無線機を使って指示を伝達するようになった。合図を受けた運転士も、汽笛を鳴らすか無線で了解を伝達して合図が伝わったことを示す。この他、操車係から信号係に番線を指示するために番線合図といったものが用いられる。合図の方法も用いられる設備の使い方も、国や事業者によって大きく異なっている。 入換作業に際して操車係や運転士に、前方の分岐器の開通状況を知らせるために、入換信号機または入換標識が設置されていることがある。おおむね多くの事業者において形状が共通しており、水平に2灯が点灯しているときが非開通、斜めに2灯が点灯しているときが開通を示す事が多い。また下部についている入換信号機識別標識が点灯しているときだけ入換信号機として扱われ、入換信号機識別標識が消灯しているときは入換標識として扱われる。入換信号機が開通している場合は、その先の線路にほかの車両が在線していないことを保証するが、入換標識の場合はほかの車両の有無にかかわらず分岐器の開通を示しているのみである。入換信号機の場合は、運転士が単独で入換を行ってもよいが、入換標識の場合には操車係や運転主任などの誘導が必要となる。また駅構内での場内信号機に誘導信号機が設置されている場合があり、その場内信号機が防護する閉塞区間に列車が停止している場合、その閉塞区間に他の列車が連結する為に進入することは、通常なら1閉塞1列車の原則がある為できないが、誘導信号機が進行の現示をすることにより可能になる。。 暗くなってから灯火により入換の合図をしている様子、事業者により合図の意味は異なり、この写真のインディアナ・ハーバー・ベルト鉄道では停止を意味する合図である ドイツの操車場用信号機、左から停止、徐行して前進、さらに速く前進、後退 日本の入換信号 駅で先着列車に後着列車が連結(併合)する写真、左側の駅員が操車係として赤色と緑色の手旗を持って指示し、後着列車運転士に対して停止位置指示、小移動、連結通告、小移動の指示をしてその後連結される。
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