入換標識
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 13:52 UTC 版)
停車場内で入換を行う場合に、線路の開通方向を示すために設置される。入換作業を行う際に、転てつ器を直接操作するのではなく他の場所で集中して取り扱う場合、運転士が線路の開通状況を確認するのが困難であるため入換標識が設けられる。「灯列式」と「線路表示式」の2種類に分けられる。 入換標識に附属し、開通している線路を示す表示灯を線路表示器と呼ぶ。灯器は、灯列式3進路用(Γ、T、¬)、数字式多進路用の機構がある。 「灯列式」は入換信号機と同一の機構を用い、入換信号機による入換運転区間が設定されている場合は「入換信号機識別標識」を用いる。この機構を入換信号機として使用する場合は入換信号機識別標識は点灯し、入換標識として使用する場合は滅灯する。入換信号機と違い、進路上の車両などの有無を軌道回路によって確認しない。そのため、入換標識は既に車両が存在する線路にも自由に進入できる。 「線路表示式」は線路表示器としての機能を兼ねて、開通線路を的確に表示する。「線標」と略される。「灯列式」のように入換標識の設置個所までその表示を確認する必要がなく、作業の効率化が図れる。信越本線石打駅で設置されたのが始まりで、番線表示が作業員全員に認識でき、線路間に入換標識を設置しなくてもよいため傷害事故防止を図れ、除雪作業の障害にもならないため好評であった。 入換標識(灯列式)。下に線路表示器が併設されている。 入換標識(線路表示式)
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