先住民の諸宗教に対する迫害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 05:11 UTC 版)
「キリスト教徒による宗教的迫害」の記事における「先住民の諸宗教に対する迫害」の解説
「スペインによるアメリカ大陸の植民地化」および「ポルトガルによるアメリカ大陸の植民地化」も参照 大航海時代が訪れると、キリスト教の司祭達は、アフリカやアジア、アメリカ大陸、オーストラリアなどに軍事力を伴った宣教を開始した。ヨーロッパ白人は、全ての先住民を「野蛮人」と断定し、自らの「先進的な」文化やキリスト教を広めて回った。 南アメリカ大陸やメソアメリカではコンキスタドーレスたちが盛んにインディオに対する強制改宗を行い、土着信仰の抹殺に励んだ。またこれと平行して略奪や虐殺、インディオ女性への強姦も盛んに行われた。 北アメリカでも、アメリカ合衆国やカナダの政府が盛んにインディアンやエスキモー、アレウト、またハワイや米領サモアなど太平洋諸島民に対する強制改宗を行った。またこれと平行して略奪や虐殺、女性への強姦も盛んに行われた。 インディアンに対しては、19世紀末から「インディアン寄宿学校」による土着信仰の抹殺、キリスト教への強制改宗を組織的に行った。 オーストラリアでは、先住民のアボリジニが徹底的に弾圧され、また合衆国のインディアンと同様に、「野蛮」な文化を根絶するために、アボリジニの子供を親元から引き離し、白人家庭や寄宿舎で養育するという政策が行われた。アボリジニの文化を絶やしアボリジニの存在自体を消滅させるための政策であった。アボリジニの親権は、ことごとく否定された。アボリジニの文化や言語は断絶し、政策の目的は達成されたといえる。こうして白人に連れ去られたアボリジニの子供は、盗まれた世代と呼ばれている。この弾圧・虐殺は凄まじく、タスマニア島からは純血のアボリジニが消滅した。
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