個別の取り組み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 21:44 UTC 版)
岩手県釜石市などが出資している第三セクターの「サンロック」(釜石市)が2003年12月に日本初の商品化に成功し、その後、生産は釜石キャビア株式会社に引き継がれた。アムールチョウザメ、シロチョウザメが多くベステルは少ない。だが、2011年3月11日の東日本大震災による津波被害によって養殖場は壊滅的な被害を受け、釜石キャビア株式会社も解散したため生産再開は困難であるとされている。 高知県高知市(旧春野町)では養鰻用の池を使ってキャビアの親であるベステルチョウザメを養殖しており「よさこいキャビア」、岐阜県高山市では奥飛騨温泉の温泉熱を利用した養殖池でベステルチョウザメを養殖しているため「奥飛騨温泉キャビア」の名が付いている。 2014年12月、静岡県浜松市春野町の気田川漁協養殖池でチョウザメ稚魚1000尾の養殖を開始した金子コード株式会社が、同町の自社施設「春野キャビアバレー(HARUNO CAVIAR VALLEY)」でベステルチョウザメを養殖しており、キャビアを「HALCAVIAR」というブランドで販売している。 2015年8月、愛媛県四国中央市の中央道路株式会社は養殖のチョウザメ事業を本格化した。 2015年9月、愛知県北設楽郡豊根村では、低温プラズマ技術を応用した水質浄化装置を用いる養殖手法の実証実験を始めている。山から引いた沢水でチョウザメを養殖、キャビアの特産品化を目指しチョウザメの養殖プロジェクトに取り組んでいる。 北海道美深町では、株式会社美深振興社が同町内にある「びふか温泉」において、チョウザメの養殖が行われており、同町に宿泊する客向けにキャビアやチョウザメの魚肉が提供されてきたが、2030年頃を目処に、生産量を2017年の現状比の7倍に増産する計画を立てているという。美深町は見学施設として「美深チョウザメ館」を開館しており、チョウザメの生態を展示したり、併設のレストランではチョウザメ料理を味わうことができる。 2019年12月、近畿大学水産研究所新宮実験場が人工孵化したシベリアチョウザメに女性ホルモンを経口投与して、全メス化を成功させた。 宮崎産キャビア『PRINCESS TOYOTAMA」は縁結びのパワースポットとして有名な宮崎市青島に鎮座する青島神社の御祭神『豊玉姫』が名前の由来であり同神社公認のキャビアとなっている。 2020年8月、宮崎県の大淀川でチョウザメが釣れたという報告が相次いだ。養殖場は逃げ出した可能性を否定しているが、宮崎県は洪水で逃げ出した可能性があるとして調査を行っている。
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