作画班の体制とは? わかりやすく解説

作画班の体制

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 17:57 UTC 版)

千と千尋の神隠し」の記事における「作画班の体制」の解説

作画監督には安藤雅司起用された。安藤は『もののけ姫』で26歳にして作画監督抜擢された。しかし、鈴木敏夫回想によれば、『もののけ姫』の制作終了後安藤一度辞意示しており、鈴木慰留されていた。宮崎アニメーションキャラクター理想化デフォルメする傾向が強いのに対して安藤リアリズム希求し映像的な快楽優先して正確さ犠牲にすることを許さなかった。両者志向対立していた。 通常のアニメ作品では、原画修正作画監督が行い、監督直接関与しない。しかし、宮崎駿監督作品場合宮崎アニメーターの長として全体作画作業統括し原画デッサン動きコマ数など先に描き直すこのため作画監督仕事宮崎ラフな線を拾い直す作業が主となる。安藤は『もののけ姫公開後インタビューで、宮崎作品では作画監督という肩書仕事をしたくないと心情語っている。そこで鈴木は、次回作では「芝居」についても安藤やり方制作していいと認めることにした。宮崎自身も、『もののけ姫』の制作加齢による体力低下痛感し、すでに細かな作画修正作業担いきれない段階にあると考え作画裁量安藤委ねる方針取ったそれだけでなく、演出安藤任せる案もあった。宮崎絵コンテ描いた『耳をすませば』近藤喜文監督担当した前例もあり、同様の制作体制取られる可能性もあった。少なくとも『ゴチャガチャ通りリナ』の段階では、演出安藤任せるつもりでいたという。しかし、当の安藤宮崎絵コンテ演出をするつもりはなく、結局は宮崎監督することになった原画過去最大規模37人体になった。しかし、当時ジブリ社内原画陣は過去に例がないほど脆弱で、特に中堅アニメーターの層が薄かった。これに加えてフリー活躍しているアニメーター積極的に受け入れ宮崎駿中になかった表現取り入れたいという安藤意向もあり、大平晋也山下明彦といった実力派のフリーアニメーターが参加した動画チェックチーフは舘野仁美舘野は『となりのトトロ』から『風立ちぬ』までのすべての宮崎監督作動画チェック務めている。動画班は最終的に国内スタッフ99人、韓国外注スタッフ27人、計126人が動員された。

※この「作画班の体制」の解説は、「千と千尋の神隠し」の解説の一部です。
「作画班の体制」を含む「千と千尋の神隠し」の記事については、「千と千尋の神隠し」の概要を参照ください。

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