作物や家畜と貿易
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 03:20 UTC 版)
アメリカからの作物はトウモロコシ、ジャガイモ、キャッサバ、サツマイモ、トマト、カボチャ、落花生、トウガラシ、カカオ、タバコ、ゴムなどが運ばれた。ヨーロッパからの作物ではサトウキビ、コーヒー、バナナ、麦、タマネギ、コショウ、ブドウ。家畜では牛、馬、羊、山羊、豚、ロバが運ばれた。 中でもサトウキビは大きな影響を与えることになる。サトウキビは東南アジアから西方へもたらされ、イタリア商人やイスラーム商人が地中海のキプロス、クレタ、シチリアなどで栽培した。しかし熱帯性であるため地中海では育ちが悪く砂糖は貴重で、15世紀にポルトガルが大西洋で砂糖を産して優位に立つ。スペインはカナリア諸島でサトウキビ農園を建設して、1493年のコロンブスの第二次航海ではカナリア諸島からのサトウキビが運ばれ、サント・ドミンゴでアメリカのサトウキビ栽培が始まった。トウモロコシは南ヨーロッパのイベリア半島、イタリア、バルカン半島で栽培され、アフリカやアジアへ伝わる。ジャガイモは北ヨーロッパのフランス、ドイツ、ポーランド、アイルランド、ロシアへ広まり、特にアイルランドでは主食となった。
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