伯爵家再興とその後の歴史
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「カドガン伯爵」の記事における「伯爵家再興とその後の歴史」の解説
3代男爵チャールズ・スローン(1728-1807)はホイッグ党の政治家で、エドワード王子付手許金管理長官や造幣局長官(英語版)を務めた。彼は1800年にグレートブリテン貴族としてカドガン伯爵(Earl Cadogan)及びミドルセックス州チェルシーのチェルシー子爵(Viscount Chelsea, of Chelsea in the County of Middlesex)を授けられて、74年ぶりに伯爵位の再興を果たした。 初代伯は1777年に所領開発を進めるべく、建築家ヘンリー・ホランドに土地の大部分を貸与した。ホランドもその期待に応えて、スローン街やスローン・スクエア、ナイツブリッジを完成させている。 その息子である2代伯チャールズ(1749-1832)は病気がちであり、領地経営を行うことはできなかった。彼が嗣子なく死去すると、爵位は異母弟ジョージが相続した。 3代伯ジョージ(1783-1864)はナポレオン戦争に参加して赤色艦隊大将にまで昇進した提督である。彼は襲爵の前年に連合王国貴族としてオックスフォード州カヴェシャムのオークリー男爵(Baron Oakley, of Caversham in the County of Oxford)を得ていたため、以降はこの爵位も伯爵位の従属爵位に加わっている。 その息子の4代伯ヘンリー(1812-1873)は外交官として活動ののち政界へ転身、レディング選挙区(英語版)選出の庶民院議員や国王親衛隊隊長を務めた。 5代伯ジョージ(1840-1915)はチェルシーの大規模な再開発を行って、市庁舎や病院、教会等の建設に邁進した人物である。彼の代に、チェルシーの街並みもジョージアン様式(英語版)からアン女王様式(英語版)へと変貌を遂げている。政治家としても王璽尚書やアイルランド総督を歴任している。 その曾孫にあたる8代伯チャールズ(1937-)が2020年現在の伯爵家現当主である。その8代伯率いるカドガン・エステート(英語版)の有する資産は68億ポンドにものぼり、チェルシー地区に93エーカーもの地所を擁するという。 かつての一族の邸宅はサフォーク州カルフォード(英語版)に位置するカルフォード・パーク(英語版)で、現在は私立校カルフォード・スクール(英語版)校舎に転用されている。 一族と爵位にかかるモットーは『嫉妬するは二流の者なり(Qui Invidet Minor Est)』。
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