伝説と前史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 01:30 UTC 版)
ロンドン・イブニング・ニュースの編集者エドワード・キャンベルは、次のような伝説を述べている。「幾多の世紀において東方には不思議な言い伝えがあるという。どこかの隠れた土地、中央アジアの高地ともみなされるが、異常な力を持つ人々が存在しているという。その中心部は、世界の秘密政府として活動しているとされる。この言い伝えの神秘の地シャングリラでは、一部は、普通の人間を越えて進化し、この惑星の力の統治者として振る舞っている。下のほうでは、東方と西方で、それと気づかれずに普通の人と混じりあいながら生活し、歴史の重要局面では必要な結果のために行動し、地球の進化全体を太陽系と歩調が合うよう維持している。この言い伝えの断片は十字軍の時代に西方に伝えられ、1614年には薔薇十字団のかたちで出現したという。」 フレデリック・ルノワールなどによれば、実際には次のような前史があるという。17世紀にはじまる薔薇十字団運動は、14世紀のクリスチャン・ローゼンクロイツという謎の騎士を讃えて創設されたが、そこには「秘教に通じた神秘的な存在」が想定されていた。この薔薇十字の秘教の人々の話は、デカルト・ライプニッツ・スウェーデンボリなど17世紀の思想家の幻想に火をつけた。続いて18世紀には、フリーメーソンの厳格戒律派で最高位の半神的存在「未知の上位者」が知られる。19世紀にはエリファス・レヴィが東西をまたぐ最高の教えを説く「秘教的な指導者」について説いている。また、ブルワー=リットンの小説によっても広く知られるようになった。
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