伝播・呼称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/22 08:35 UTC 版)
1580年代以降、原産地の一部である南米大陸北東部地域(現・ブラジル連邦共和国の北西部から北東部)にポルトガル人が進出した際、現地の先住民族たちが話すトゥピ語系言語の当品種の呼称「acajú(ゥカジュー)」を、ポルトガル人たちが聞き取ってポルトガル語に外来語「Caju(カジュー)」として導入したのが語源とされる。その後、さらに転出して英語では「Cashew(カシュー)」と呼ばれるようになった。 ポルトガル人らが、原生していた当種を実用樹として認識し、各地に伝播したのが世界的な普及への始まりである。当初から、樹幹下部からよく分枝して枝を張る当種の特徴を利用して、沿岸部における防風林として植樹されたほか、その果実、特に種子が食用として重用された。1650年代にはインドのゴアに大規模な種子の食用加工工場が造営されて製品が各地に輸出されたことから世界的に有名となった。 堅果(種子)の殻を割り、内部にある仁(「にん」、種子の中身)の部分を取り出したものは、 ポルトガル語またはスペイン語では、マラニョン(marañón、marañón) 英語では、カシューナッツ(cashew nuts) 中国語では、腰果(ヤオクォ)(拼音: yāoguǒ) と呼ばれる。 果肉の部分については、英語でカシューアップル(cashew apple)と呼ばれることが多い。 カシューナッツ、カシューアップルとも食用に用いられるが、世界的には食材としてカシューナッツのほうが広く知られている。
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