代表的成句及び語法表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 09:25 UTC 版)
あっと・あっど:有るぞ。 いかくなる:大きくなるの他、成長するの意味で使われる。大きいの意「イカイ」の連体形+動詞「〜になる」。「○○ちゃん、イカクナッタなー」など。 いぐべ・いんべ:行こう(「行くベ」)。茨城弁の独特な言い回しだが、出先から帰る際にも使用する。んじゃぁ、いってみっから:それじゃ、帰りますので。 いやっ、どーも:驚き・感嘆を表す。(1)御礼を言う場面で使う。標準語の「ありがとうございます」に似ている。(2)「参ったな。」「なんてこった。」のような困った場面で使う。英語の「オーマイゴット!」に近い。(3)世間話で使う。「そうなの?」「え?」みたいな反応をする時に使う。 うーでもつーでもねー:返事や音沙汰がない。「なんぼ言っても、ウーデモツーデモネー」→(いくら言っても返事が無い) きーだ:困ること。「いや、キーダなー」→(いやぁ、困ったなぁ) こでらんね・こでらんねー:(嬉しくて)こたえられない、たまらない。 ~ごど・~こと:~の事を。おら、おめごどきれーだ:俺はお前の事が嫌いだ。 ~しないちった・~しないちゃった・~しねーちった・~しねーちゃった:しないでしまった。 しもげる:寒さで(野菜などが)傷むこと。しもやけになってしまうこと。ゲは鼻濁音。 しゃーんめ・しゃーんめー:しょうがないだろう。 しんちった:死んでしまった。「死んじゃった」。 しんちまう・しんちまー:死んでしまう。「死んじゃう」。 しんちゃった:死んでしまった。「死んじゃった」。 そーたの:そんなもの。そんなの。 だっくれ・たっくれ:~(し)たなら。~(し)たらば。二つのルーツが考えられる方言。古語に由来する「~したりければ」、「~した位」の意味。 だんだ:誰だ。「だんじゃ」とも言う地域がある。 だんに:誰に。 ち・ちー:~という。 ちー・~ちぇ・~ちぇー:~(し)てしまえ。~(し)ちゃえ。 〜ちった:~(して)しまった。~ちゃった。「ヨンチッタ」→(読んでしまった) ちのに・ちーのに:~というのに。やだっちのに:嫌だと言うのに。 ちば:~というのに。~てば。 ちゃ・ちゃー:~とは。あしたいぐっちゃなんでだ:明日行くとは、どうしてだい。「ちゃあ」。 ちゃった:~(し)ちゃった。標準口語では、撥音便を伴う場合は「~じゃった」となるが、茨城弁では全て「ちゃった」となる。「しんちゃった」などと言う。 ちゅよ・ちゅーよ・ちよ・ちーよ:~(だって)よ。~(だ)そうだよ。 ちめ・ちめー:~(し)てしまえ。~ちまえ。しんちめ:死んでしまえ。 ちる・ちぇる:~(し)ている。「~てる」。 ちろ・ちぇろ:~(し)ていろ。「~てろ」。 ちんだ:~と言うのだ。「~てんだ」。 ちんで:~と言うので。「~てんで」。 っちゃった:~(して)しまった。~ちゃった。「たべっちゃった」などと言う。 ていめ・ていめー・てめ・てめー:~(し)ていないだろう。「~(し)ていまい」。 なじして・なして・なじょして・なちて:どうして。 なしたー・なじったー・なじょったー・なちたー。どうした。 なじに・なじょに・なじょーに:どのように。 なじにも・なじょにも・なじょーにも:どうにも。 なんちけ:何だって。何て言っていた。なんちけあれ:何と言うんだっけ、あれは。なんちけやざ:何て言っていた。あいつは。 はぐる・はごる:~(し)損なう。「逸る」は死語に近い標準語。 みたぐ・みたく:~みたいに。清音形は、近年都心の若人が使うようになってきている。「みたい」を形容詞として扱って、その連用形として使っていると考えられる。類似の語法に動詞の「違う」を形容詞として扱い、その連用形としての「ちがくなる」(間違える)がある。 やらっしょ・やらっしょー・やらっせ:おやりなさい。 やんだねーど:遣るんじゃないぞ。 〜らっしょ・らっせ:敬語の「~なさい」の意。「食べラッショ」→(食べてください) んだ:そうだ。 んだしけ・んだすけ・んだちけ:そうだって。だそうだ。 んだぺちか:そうだろうか。古語の「べし」には確実な推量を示す語法が有る。「べし」の反語。茨城方言の著名書には無く、かなり古い表現と思われる。
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