代表的な錠前と鍵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 06:08 UTC 版)
南京錠 南京錠は箱状の本体と、U字型の金属の足「弦」(ツル)からなる錠。弦が持ち上がり、一方の足と本体の間に空間が生まれる。この空間にチェーンなどを組み入れてロックさせる。既に、江戸時代初期には伝来していたと考えられており、「小さい」または「珍しい」という当時の意味で南京と名付けられているだけで(他の用例: 南京豆、南京虫など)、南京市とは直接の関係はない。最近の日本製の物では、本体に真鍮、ツルにはステンレスまたは真鍮メッキした鋼鉄などが主に使われる。防犯性を高めるためツルを熱処理して硬度を高めた物もある。 和錠 日本では中世に「和錠」が製造されるようになった。和錠は鍵と外観はヨーロッパ錠の形態であるが、内部構造は板バネを使用しておりアジア錠と同じ特徴を持つ。和錠には、知恵の輪のような鍵や、豪華に金箔が張られた錠、重さが数キログラムもある錠、梅と鶯が描かれた芸術性のある錠、また、仕掛けを解かないと鍵穴が見つからない錠、一つの鍵穴に複数の鍵を順番に差し込まないと解錠できない錠、すなわち「からくり錠」等、様々な錠前と鍵が存在した。現在でもそれらを収集するコレクターが存在する。 ベルリン錠 通常の鍵はどちらか片方に鍵があるが、ベルリン錠(独: Durchsteckschlüssel、英: forced locking key)は両側に2つの鍵がついている。解錠後、鍵はドアの反対側に抜けてしまう。この機構によって、反対側から再びドアに鍵をかけるまで鍵を収納することができない。この形式の錠では、ドアが開いている間にボルトを締めることはできない。ドイツのベルリンにいた鍵職人 Johann Schweiger が発明し、1912年から Albert Kerfin & Co社が大量生産した。この種の鍵は現在では一般的ではなくなっている。しかし、ベルリンでは独特の特徴が受け継がれている。 その他 閂 ピンタンブラー錠 ディスクタンブラー錠 ロータリーディスクタンブラー マグネットタンブラー ウェハータンブラー 八万ロック マルティロック U字ロック
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